2025年3月6日オンラインにて、第5回PDPセミナー「バヌアツ共和国におけるジュゴンの生息環境に配慮した観光開発」を開催しました。約60名の方にご参加いただき、関心の高さを強く感じたセミナーとなりました。
セミナーでは、現地にて日本人向けツアーデスク(サウスパシフィックツアーズ)を運営する土山裕誉氏にご登壇いただき環境に配慮した観光事業開発の取り組みをご紹介いただきました。絶滅危惧種に指定されたジュゴンを見たい・知りたいと考えている方はもちろん、生物多様性や自然環境を観光資源として利用する際の留意点や、観光客に求められる姿勢等、環境に配慮した観光事業開発についても言及していただいております。また、駐バヌアツ日本国大使の奥田直久大使にもご臨席いただき、現地の様子や昨年の首都大地震後の復興状況等についてもご説明いただいた他、土山さんとのディスカッションを通じてジュゴンの餌となるアマモを増やすにはどうしたらよいか、を含め持続可能な観光の在り方についても語っていただきました。
事前にいただいた質問にもお二人から回答があり、ジュゴンツアーの参加者層や二酸化炭素増加の意外な影響など、参加いただいた皆様には貴重な情報を持ち帰っていただいたのではないかと思います。これを機にバヌアツへの観光を検討いただける方が増えることを願っております。
【参考】バヌアツ共和国
オーストラリアの東1500kmに位置する83の島々からなる独立国。国土全体が「生物多様性ホットスポット*」に属しており、自然環境の保護保全は経済開発、社会開発と並ぶバヌアツ国家計画の三本柱の一つである。2024年12月の地震で被害を受けるも、観光業は緩やかに回復中。
*地球規模での生物多様性が高いにもかかわらず、喪失の危機に瀕している地域。地球上に36か所、地球の陸地総面積のわずか2.5パーセントが指定されている。
過去開催した関連セミナーは以下の通りです。
・「日本・太平洋島嶼国グローカルツリーズムネットワーク」の詳細は、こちら
第1回セミナー「太平洋島嶼国における持続可能な観光商品開発ーSustainable Tourism Product Development Opportunities in the Pacific Islandsー」は、こちら
第2回セミナー「ドローンを活用した観光PR」は、こちら
第3回セミナー「観光資源としての星空とその撮影技術」は、こちら
第4回セミナー「パラオで廃棄物を観光資源にーサーキュラーエコノミーに向けて」は、こちら