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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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中国による開発援助 – 援助か、それとも障害か?(太平洋諸島)

過去20年間、中国はトンガ、サモア、フィジー、バヌアツ、キリバス、ソロモン諸島などの国々に、無償資金協力やソフトターム・ローン(緩やかな貸付条件の借款)という形で数十億ドルの援助を行ってきた。 Lowy研究所によると、2019年に太平洋諸国に提供された援助総額は24億4000万米ドルだった。 2022年、トンガの予算案は、国内総生産の36%にあたる1億9500万米ドルの対外債務を計上した。

ハワイパシフィック・フォーラム(ホノルルを拠点とする外交政策研究機関)のフェロー、Li氏は、RNZ Pacificの取材に対し、投資回収の見込めない中国の開発プロジェクトを実施した結果、各国が負債を抱えることになったと語った。中国は非常に安いコストで開発援助を提供しているが、同時に、これらのプロジェクトの多くは目先のことばかりで、現地の人々が何を望んでいるのか理解していないとLi氏は指摘する。しかし、 太平洋島嶼国は中国の援助プロジェクトを概して歓迎しており、何百人もの若い太平洋諸島民に中国全土の大学で授業料免除で学べる奨学金プログラムや、道路や学校といった重要なインフラの改修など有益なものもある。また、今月、人民解放軍の病院船「ピース・アーク」は、キリバス、フィジー、トンガを巡回をしながら無料で医療を提供した。

先月、ソロモン諸島のソガヴァレ首相は北京で中国の李強首相と会談し、ソロモン諸島警察への訓練支援を含む多くの貿易・協力協定に調印した。しかし、中国はその財力によって太平洋諸島を搾取し、国連での票を獲得するために開発援助を通貨として利用していると非難されていることも事実である。中国による手厚く寛大な融資は、発展途上国をどうしようもないほどの負債に陥れ、その負債をテコに経済的・政治的影響力を得ようとするものだと見る向きもある。

太平洋フォーラムの地域問題担当プログラム・ディレクターであるYork氏は、米国は、中国が大きな影響を及ぼしている地域での自らの影響力を再考する必要があると述べた。近年、東アジアと太平洋では、台湾、南シナ海の海洋紛争、貿易戦争などをめぐって緊張が高まっている。バイデン政権による太平洋島嶼国開発への8億1,000万米ドルの公約、太平洋における新たな大使館の設置、パプアニューギニアとの防衛協定の締結といった最近の動きは、そうした中国の影響力に対抗するための戦略的なものであるとの憶測がメディアを賑わせている。(Radio New Zealand/AUG9, 2023)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/495408/development-aid-help-or-hindrance-to-pacific-countries