太平洋地域指導者らは、世界の海洋生物多様性を保護するための公海条約を、今後2週間以内に最終決定するよう国連加盟国に要請している。世界各国の交渉担当者は、国連本部において2月20日から3月3日まで開催予定の「国家管轄権外区域の海洋生物多様性に関する政府間会議(BBNJ)」第5回会合に招集されている。フィジー国連代表のPlasad大使は,太平洋の島々にとって極めて重要な法的拘束力のある条約の最終決定まであと2週間足らずであると述べた。太平洋は4000万平方マイル以上広がっているが、海洋の保全と利用を導く最も包括的な仕組みである海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)を通じて保護されているのは、そのごく一部に過ぎない。よって、BBNJは、公海上での商業、科学、商業活動をどのように扱うべきかのガイドラインを示すと同時に、ある程度の保護を提供する条約であり重要であるという。パラオ国連大使のSeid氏は「海洋全体の適切なガバナンスがなければ、持続可能な海洋を創造する政策や規制を実施することは本当に難しい 。BBNJ条約が施行されれば、各国が資金調達や投資を促進する持続可能な利用計画を策定し、より持続可能な海洋計画を策定できるようになることが期待できる。」と述べた。「国連海洋法条約(UNCLOS)に基づくこの法的拘束力のある条約の交渉プロセスは、10年をはるかに超える困難なものであった」と、太平洋諸島フォーラム事務局長のプナ氏も期待を表している。(Radio New Zealand/FEB22, 2023)
太平洋地域
【海洋問題】
海洋問題に関する会議への期待の高まり(太平洋諸島)
2023.02.24