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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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太平洋は気候変動と負債という最悪の事態に直面と報告書 (太平洋諸島)

負債と気候変動を合わせて詳細に調査した初の報告書である、カリタス・オセアニアとジュビリー・オーストラリア・リサーチ・センターによる「ツインクラウド」報告書によれば、太平洋地域は、気候変動による災害と債務負担の最悪の事態に直面しているとのことだ。パンデミックと世界的な物価上昇の後、太平洋地域の状況は、気候変動がさらに経済に負担をかけ、壊滅的なものになると予測されており、太平洋地域ではこうした事態への対応費用として年間10億米ドルが必要だが、現在はその半分しか提供されていないという。また、気候変動資金をめぐる透明性にも問題があり、資金が必要な地域社会に対してではなく、インフラプロジェクトに流用されることが多いとしている。報告書の著者は、透明性を高めることを求め、資金提供者に対して、太平洋地域の機関が資金をよりコントロールできるように、太平洋レジリエンス・ファシリティのような地域金融メカニズムを通じた気候変動資金の提供を約束するよう要請している。さらに、報告書は、特にニュージーランドとオーストラリアに対し、気候変動資金の公約を守るよう求めている。また、資金提供についても融資ではなく、助成金の形で提供することを勧めている。カリタス・オーストラリアのRobertson最高経営責任者は、すでに自然災害に対処している太平洋諸国にさらなる負担をかけないためにも、これは重要なことだと述べた。「私たちは、この破綻した財政を改革し、特に災害後の債務免除のためにより良い選択肢を提供する必要がある。だから、太平洋諸島の負債を増やさないために、融資ではなく、補助金として資金が提供されることを望む」とも述べた。この報告書は、10月17日にフィジーで開催される太平洋地域のタラノア(包摂的、参加型、透明な対話プロセス)に持ち込まれ、その提言がキオア気候緊急宣言の策定において考慮され、Cop27における太平洋の市民社会の立場を確固たるものにするのに役立てられる。ジュビリー・オーストラリアの政策担当者であるStrachan氏は、報告書はこの地域で最も困窮している人々を最もよく代表する形で指導者によって作成される、と述べた。COP27 は、米国、中国、EU、日本、ニュージーランド、オーストラリアなどの大規模な気候変動資金援助国を喚起するきっかけとなる見込みだ。(Radio New Zealand/OCT17, 2022)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/476798/pacific-faces-perfect-storm-of-climate-change-and-debt-says-report