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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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輸入品への依存を見直す必要があると研究者が指摘(太平洋諸島)

Covid-19パンデミックは、太平洋諸島の国々に多くの困難をもたらしたが、同時に、コミュニティがより伝統的な生活様式に戻ることを可能にした。太平洋諸島フォーラム事務局の研究者の一人であるHukula博士は、この感染拡大によって、島々の人々は陸と海から生き抜く能力を身につけたと述べた。さらに同氏は、パンデミックの最中、太平洋諸島の人々は、輸入品、特に輸入食料に依存していたことを反省し、どうすればより健康で持続可能な生活を送ることができるかを考えることができたと述べた。「例えば、フィジーとソロモン諸島の調査では、地元の食料システムや食料生産が再活性化し、物々交換のような文化的安全ネットワークや価値観が再興されたことが判明した。」と言及しており、輸入品への依存から脱却することができれば、太平洋地域のコミュニティにとって多くの健康上の利点があることを示唆した。国によっては、肥満や糖尿病などの生活習慣病が多い。ロックダウンの間、伝統的で持続可能なな食事の実践に取り組むことで、地域の人々は健康に変化を感じたという。Hukula氏は、太平洋諸国では都市化が進んでいるため、適切なバランスをとることが解決策になると述べている。「輸入品にだけ頼るのではなく、健康によりよい食品を摂取することが重要だ。」と語る。「太平洋地域の都市では農村からの移住者が増えており、地元の農産物や市場にアクセスすることが不可欠だ。都市に移住すると、伝統的なライフスタイルが失われ、健康に影響を及ぼすので、新鮮な食品へのアクセスをよくして、その消費を促進することが重要だ。」と述べた。地元の人々のニーズを理解すること、そして彼らがコミュニティや村で日々直面している気候変動に関する問題にどのように取り組み、対処しているかを理解することが重要であり、そうして地元の問題を理解して初めて、介入策を講じることができるという。Hukula氏は、太平洋地域の健康問題や気候変動問題が深刻化する中、近代化社会の中で太平洋地域の伝統的なライフスタイルを維持するためのバランスを見つけることが、これまで以上に重要であると繰り返した。世界銀行は、「太平洋の小島嶼国からの物品・サービスの輸入に関する最新報告書」で、2020年、太平洋のGDPに対する輸入額は9カ国で、47.3%を占めることを明らかにした。昨年だけでも、ナウルはGDPに対する輸入量が106.3%、次いでミクロネシア連邦が71.5%、サモアとフィジーがそれぞれ52.4%と49.9%となっている。(Radio New Zealand/OCT17, 2022)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/476799/pacific-needs-to-re-evaluate-its-reliance-on-imported-goods-says-researcher