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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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国連人権委員会、マーシャル諸島の核遺産に関する決議を採択(マーシャル諸島)

ジュネーブの国連人権委員会のマーシャル諸島の副常任代表、ランウィ氏は、「私たちはあまりにも長い間、核の遺産というガンに悩まされてきたため、より良い未来への道筋を見つける必要があります」と語った。国連人権委員会は、米国の核実験の影響を受けたマーシャル諸島の人々の人権救済を目的とした決議を採択した。マーシャルの人々は、癌の発生率の上昇など、核実験による健康や環境への影響に今も苦しんでいる。実験によって避難した多くの人々は、いまだに故郷に戻ることができないでいる。米国は1946年から1958年にかけて67回の核実験を行い、1986年に自由連合協定という和解が成立したが、実験による環境と健康への甚大な被害への対処には至っていない。米国政府は、二国間協定で核補償を含む「過去、現在、未来のすべての請求権」を解決したと主張している。太平洋諸島の5カ国が提出した新文書は、国連人権事務局長に対し、核遺産に起因するマーシャル諸島の人々の人権擁護に関する課題について、2024年9月に報告書を提出するよう要請した。米国をはじめ、英国、インド、パキスタンなどの核保有国は、文言のいくつかの点に懸念を表明したが、動議の採決は求めなかった。日本はこの会合で発言しなかった。オブザーバーによると、核保有国の中には、マーシャル諸島のイニシアチブが、他の国々が同様の問題を権利保護機関に持ち込むきっかけになることを懸念している国もあるという。決議案を作成した国々によれば、放射性廃棄物を含むルニット島のコンクリートドームは、特に気候変動の結果としての海面上昇からの影響が懸念されるという。 (Radio New Zealand/OCT10, 2022)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/476423/unhrc-adopts-resolution-on-marshall-islands-nuclear-legacy