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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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科学者、太平洋で数十の新種を発見(太平洋諸島)

太平洋のClarion-Clipperton地帯で、イギリスとハワイの科学探検隊が30種の新種の海洋生物を発見した。この地帯は、メキシコとハワイの間の500万平方キロメートルに及ぶ7240キロメートルの地質学的な海底の割れ目である。その中にある無人島Clipperton島は、フランスの一部だ。ロンドンの自然史博物館によると、DeepCCZと名付けられた今回の探索では、海底に生息するヒトデからナマコまで、非常に珍しい微小生物が発見されたという。博物館の深海研究グループのリーダーであるGlover氏は、自然史博物館に対して、巨型動物類はもっと多様である可能性が高いと語っている。しかし、メガファウナと呼ばれる巨型動物類については、これまでほとんどサンプルが採取されていなかったため多くの情報を得ることができなかった。今回の探索の目的は、Clarion-Clipperton地帯の生態系に対する深海鉱業の影響についてさらに調べることだ。この地帯は、マンガン団塊に含まれるコバルト、ニッケル、マグネシウム、銅などの鉱物を豊富に含んでいる。国際海底機構によって管理され、16の深海鉱区に分かれている。それら鉱物の大きさは微小なものからジャガイモの塊程度のものまであり、海底資源採掘企業にとって高い経済的関心を呼んでいる。これらの金属は、陸上よりも海底に多く存在すると考えられている。これまで知られていなかった多様性を明らかにした今回の研究の責任者であるであるBribiesca-Contreras氏は、新種を特定する際には多くの課題があったと自然史博物館に語っている。発見された種のいくつかは、海洋の広い範囲に生息する国際的な種であると考えていたが、DNAをより詳細に調べることによってそれらはより小さな生息地に限定される可能性のある異なる種であることがわかったという。今回の研究探索チームは、グリーン革命の行方を左右する重要な決断に役立つ深海の姿を描き出したいと考えている。(Radio New Zealand/AUGUST10, 2022) 
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/472581/scientists-discover-dozens-of-new-species-in-pacific