西太平洋の国々がどのようにすればマグロ漁業の価値連鎖構築への関与を拡大できるか見極める新たな取り組みがマーシャル諸島で開始された。これはFISH4ACPとして知られる5年にわたるプロジェクトでEUと国連食糧農業機関(FAO)が支援している。マーシャル諸島は、EUが支援するアフリカ、カリブ海、太平洋諸島グループ(ACP)の1国という位置づけで、太平洋諸島では唯一、EUによる資金援助を認められているプロジェクトだ。このFISH4ACPプロジェクトのグローバルコーディネーターであるWalle氏によれば、韓国が支援するキリバスのプロジェクトは同様の価値連鎖のアプローチを用いてはいるが別々のプロジェクトだと述べた。現在Majuroにおいて実施されているマグロの積替え作業に代表されるように、マーシャルがマグロ漁業の価値連鎖構築にどのように関わり、それを拡大発展させていけるかを見出すためのプログラムだと自然資源商業大臣のAlfred氏は当プログラムの重要性を強調した。2015年から2019年にかけて世界でも有数のマグロ積替え漁港の発展したMajuro港では、年間平均466件の積替え作業が行われた。しかし、コロナウィルス感染防止のための国境閉鎖と検疫強化の影響で2020年には積替え数が60%まで落ち込んだ。このEUが支援するプロジェクトの初年度においては積替え関連の迅速な評価に焦点を当てるという。5年間のプロジェクトに対してEUとドイツから5700万ドルが対象の世界12か国に対して出資されるという。
(Radio New Zealand/JAN28, 201)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/435317/eu-backs-fisheries-value-chain-initiative-in-marshall-islands
マーシャル諸島
【海洋問題】
【経済・社会動向】
価値連鎖の構築取組みとして漁業をEUが支援(マーシャル諸島)
2021.01.29