オーストラリアの研究機関がCovid-19の感染拡大が太平洋諸島の食糧危機を引き起こす危険性があると指摘した。オーストラリア国際農業研究センター(ACIAR)によって今週発表された報告は、Covid-19の感染拡大がアジア太平洋地区にとっての食料安全保障に関わる現存する脅威を悪化させる可能性があるとした。太平洋諸島はすでに気候変動、気象現象の極端化による被害、防疫措置、運搬連携など様々な課題に直面しているが、この感染拡大によりそれらが浮き彫りとなっている。
ACIARのセンター長のCampbell教授によれば、報告書の中で食糧危機があり得ることが指摘されているという。地域内での食料の流通を確保し、それぞれの国が国産と輸入品のバランスを取ることが肝要であるとしている。国産の食料への依存へと切り替えたことは今回の感染拡大の恩恵とも言えることで、この傾向が広がっていくのではないかとしている。「将来を見据えて、農産物から肥料を得たり、リサイクルなどして、特に、栄養が不足している島では現地産品から栄養を摂るように最大限有効活用するべきだ。こうしたことが今後非常に重要な政策になっていくだろ」と述べた。
(Radio New Zealand/NOV13, 2020)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/430497/pacific-warned-of-food-crisis
太平洋地域
【経済・社会動向】
食料危機の危険性(太平洋諸島)
2020.11.20