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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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アメリカ大統領選挙の結果が与える影響とは(太平洋諸島)

アメリカ大統領に選出されたバイデン氏に対して、太平洋諸島の国々から次々に祝福のメッセージが送られているが、この大統領交代は太平洋諸島にとってどのような意味をもつのだろうか。有識者に意見を聞いた。ハワイ大学の政治科学者であるKabutaulaka教授は、太平洋諸島にとって最重要事項は気候変動の問題であり、バイデン氏が大統領になったことで、気候変動に対する世界的な動きは勢いづくのではないかと述べた。バイデン氏の公約の一つが、気候変動問題へのより踏み込んだ政策だからだ。一度抜けたパリ協定に、再度アメリカが加入することになれば、太平洋諸島にとってはとても大きな出来事となるだろう。また、バイデン氏は、化石燃料に依存した経済から、より持続可能は再生可能エネルギーへのシフトを公約として掲げていた。このシフトをアメリカが実施すれば、世界各国がこれに倣う事になる。また、Kabutaulaka教授は、バイデン政権の下、アメリカの太平洋諸島に対する環境支援は見直され、再定義されることになるだろうと述べた。
太平洋諸島とアメリカの関係でいえば、太平洋諸島はかねてから、Tip of the Spear(槍の切っ先)と呼ばれる北西における重要な地域だ。北マリアナの歴史学者であるFarrellは、この4年間は北マリアナ地域はトランプ政権下で緊張状態にあった。彼の中国及び北朝鮮との緊張関係に恐怖を感じていたという。トランプ政権は包括的な外交政策を持っておらず常にこの地域には不確実さがあった。一方バイデン氏には外交政策に関してトランプ氏と全く違う姿勢がみられる。政府の外交のプロによってこの地域に安定がもたらされることが望みだとFarrell氏は述べる。バイデン氏は公式には1月20日に就任となる。
(Radio New Zealand/NOV10, 2020)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/430265/what-does-the-us-presidential-election-result-mean-for-the-pacific