太平洋の小さな島で、1人の乳児が、初めて商業用ドローンによって届けられたワクチンで接種を受けた。ユニセフはバヌアツで、通常であれば数時間かかる起伏の激しい山脈の合間を縫わねばならに40kmの距離をドローンを飛行させた。バヌアツの約2割の子供たちが、供給困難という理由で重要なワクチン接種を受けられていない。ユニセフはこのドローンでのワクチン輸送が将来的にへき地へのワクチン供給に役立つと望みを抱いている。「この小さなドローンの飛行は、世界的な健康への大きな飛躍となる。」「世界はいまだに、予防接種が子供たちに十分に行き届かない現実と格闘している。ドローン技術は届けたい地点までワクチンを届けることが出来るということで大きな変革をもたらしてくれる。」と、ユニセフのHenrietta Fore氏は述べた。ドローンはこれまで薬品輸送に使われてきたが、今回初めて国が商業用ドローンの会社と契約を結ぶに至った。今回は、西側のDillon’s Bayから、氷を入れて温度管理をされた発泡スチロールの箱に入ったワクチンが、へき地の村のErromangoまでドローンによって届けられた。そして、看護師のMiriam Nampil氏によって13人の子供と、5人の妊婦に接種された。「ドローン使用で25分のところ、ドローンなしではこの村まで何時間もかかる。まして、医薬品は温度管理が重要で、川を渡ったり山を越えたり、雨の中歩いたりする環境でそれはとても困難だ。へき地までの道のりが大変困難だったので、私は1か月に1度そこに行くのがやっとだったけれども、このドローンのおかげで最も行きにくい場所の子どもたちにもワクチン接種ができるのではないかと希望を抱いている。」とNampil氏は述べた。
(Radio New Zealand/DEC19, 2018)
バヌアツ
【経済・社会動向】
ワクチンドローン世界的に貢献か(バヌアツ)
2018.12.25