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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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キリバスに対する支援見直しの詳細を明らかにせず(ニュージーランド)

ニュージーランド政府は、キリバスへの開発支援の見直し結果について詳細を明らかにしていない。同見直しは、ピーターズ外相とキリバスのマアマウ大統領との間で、訪問計画をめぐって外交的な対立があったことを受けて実施された。この件は誤解であり、既に解決済みであるとキリバス国会議員である Kwansing大臣はRNZパシフィックに語った。Kwansing大臣ともう一人のキリバスの閣僚であるAteabo氏の両者はこの問題については大統領または担当大臣が発言すべき問題であると述べた。しかし、マアマウ大統領からのコメントは入手できていない。一方、ニュージーランド外務貿易省(MFAT)の報道官は、キリバスへの援助を削減しないことを決定したとしながらも、検討結果は現時点では公表しないと述べた。オーストラリア国立大学開発政策センターのWood氏は、同見直しはキリバス政府がピーターズ外相を無視しているとの判断によるところが主な理由としており、キリバスに対して支援を削減変更することもできるという事を示すために行ったとしている。しかし、中国の進出を考慮すれば、地理的戦略的支援を削減する可能性は全く無いとWood氏は説明する。そして、ニュージーランドには太平洋諸島を支援する複雑な動機があるにしても、根底には、ニュージーランドは太平洋地域にとってのパートナーであり、友好的な隣国であり、太平洋を気にかける国であると自負しているという理由があるという。そして近年の傾向として、太平洋における中国の存在を、それが正しいか正しくないかに関わらず懸念しているという。そのため、オーストラリアやニュージーランドなどの国々は、中国の影響力に対抗しようと、援助の割合をますます太平洋に集中させているというのが現状だとWood氏は述べる。キリバスのKwansing大臣が援助見直しについて言及した簡潔な声明は、ヘンリー・プナ前太平洋諸島フォーラム事務局長が在任中に繰り返し述べた通り、「全ての人に友となり、誰に対しても敵対しない」という言葉を反映するものであった。Kwashing大臣は、「キリバスのたくましくも陽気な精神は、世界が混乱に直面している今、真の平和と友好の地であるキリバスの独立性を大切にしていることを私たちに思い出させてくれる。キリバスはすべての人にとっての友人であり、誰にとっての敵ではない。」と述べた。(Radio New Zealand/APR03, 2025)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/557012/new-zealand-tight-lipped-over-details-of-kiribati-aid-review