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ANNOUNCEMENT [ PICからのお知らせ ]

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PIC 設立30周年記念メッセージ

 

 

PIC 30th Anniversary   PIC設立30周年を迎えて


 太平洋諸島センター(PIC)は、本日設立30周年を迎えました。

 PICは1996年10月1日に、日本国政府と太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局により、「日本と太平洋島嶼国間の貿易・投資・観光を促進し、太平洋島嶼各国の持続可能な経済発展に貢献する」ことを目的に設立されました。論語に『三十にして立つ』とありますが、この30周年という大きな節目を迎えるにあたり、PICも設立の目的に沿って確固とした基盤と機能を持つ国際機関へと発展してまいりました。これもひとえに、日本と太平洋島嶼国の官民関係者の皆様による温かいご支援の賜物であり、ここに厚く御礼申し上げます。

 この30年間において、日本と太平洋島嶼国間の貿易は、2014年のパプアニューギニア(PNG)LNGの対日輸出開始を契機に大きく増加し、両者間の経済的な結びつきは着実に強まっております。昨今のホルムズ海峡情勢等に伴うエネルギー価格の高騰の中、その地政学的な重要性も一層高まっています。また、投資においては、日本の電力会社が太平洋島嶼国の国営電力会社に出資し、パートナーとして経営に参画しています。さらに、観光においては、PNG、パラオ、フィジーへの直行便が就航しています。

 このように、日本と太平洋島嶼国間のビジネス交流が活発化する中で、PICは第7回太平洋・島サミット(PALM7)の首脳宣言に基づき、コロナ禍を除き毎年、外務省と連携して太平洋島嶼国へ官民合同経済ミッションを派遣し、日本企業の現地でのビジネス拡大を支援してまいりました。また、PNG投資促進庁やフィジーに本拠を置く太平洋観光機構等と協力覚書を締結するなど、島嶼国の関係機関との連携強化を図っております。

 近年、太平洋島嶼国は地球温暖化による海面上昇や海洋プラスチックなどの地球規模の課題に直面する中で、国際競争力のある技術力を持つ日本企業に対し、その課題解決力への期待を高めています。こうした中にあって日本企業は、島嶼国の市場特性を取り入れつつ、太陽光等の再生可能エネルギーを軸に多様な事業を組み合わせ、地域に根差した循環経済として経済性を生み出すといった、社会貢献と企業利益の両立を目指した取り組みを展開しています。これは、PICの設立目的と軌を一にするものと言えます。PICも幾つかの事業を支援させて頂いています。

 また、経済安全保障の考え方が浸透していく中で、アライアンス国間の経済協力に伴う新たなビジネスの動きも出てきています。日本と島嶼国の二者間(バイ)にとどまらず、周辺諸国の官民関係者とも連携したマルチな取り組みの重要性が高まっており、まさにこれこそが、PICがこれまで築いてきた国内外の多様なネットワークを効果的に活用すべき局面であると考えています。

 『三十にして立った』PICが、次の30年に向けた、さらなる発展を目指すにあたっては、原点である設立目的を不動のミッションとして胸に刻みつつ、民間企業のビジネスを通じて日本と太平洋島嶼国間の親密な関係を築こうとした初源の揺るぎない情熱も、大切に継承してまいりたい所存です。また、両者を取り巻くビジネス環境の変化に対応し、ステークホルダーを繋ぐだけにとどまらず、これまで培ってきた様々な知見のシナジーを通じて、日本と太平洋島嶼国双方にベネフィットをもたらすビジネス案件を提案・支援する「触媒的機能」を発揮していくことが重要であると考えています。そして何よりも、PICの活動を支えてくださる日本および太平洋島嶼国の関係者の皆様との連携をさらに広げ、深めていくことこそが、PICの飛躍に向けた最大の礎となると確信しております。

 この節目を新たな出発点として、職員一同、日本と太平洋島嶼国の架け橋となるべく全力で取り組んでまいりますので、皆様の引き続きのご支援とご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

 

2026年10月1日

国際機関 太平洋諸島センター

所長 斎藤 龍三