フランス内務・海外担当のGérald Darmanin、海外担当代表に新たに任命されたMarie Guévenoux、法務大臣であるEric Dupond-Moretti.らフランス政府閣僚3名の訪問に際し、2月21日、ヌメアでデモ隊と警察とが衝突した。デモ隊は地方選挙のニューカレドニア選挙人名簿の変更を含む、フランス政府の憲法改正案に反対する目的で集結した。警察はデモ隊に対して催涙弾を用いた。フランス高等弁務官事務所によれば、5人の警官が負傷し、うち1人は石で殴られ重傷を負い、デモ隊5名が逮捕されたという。このデモ隊は、Union Calédonienne'sの呼びかけにより、強硬派の労働組合USTKEとUCの盟友である労働党などで組成されていた。これに対して親フランス派の政治家Nicolas Metzdorfは、「暴力的な抗議活動は、選挙人名簿の "凍結解除 "を止めることはできない」と、声明で述べた。3名の閣僚のうち、特にDarmanin氏は12月以来6回もニューカレドニアを訪問し、フランス憲法の改正を通じてニューカレドニアの政治的将来に関する包括的な協議を実現させることに重点を置いてきた。しかしこの憲法改正案には、地方選挙におけるニューカレドニアの有権者リストの改定や、フランス国民であれば誰でも投票できる最低居住期間を10年とすることなど、微妙な問題が含まれているため、強硬に反対する人々がいる。ニューカレドニアのほとんどの地方政党がこの微妙なテーマについて意見交換を始めているにもかかわらず、独立支持勢力であるFLNKSの主要構成団体のひとつであるUnion Calédonienne's(UC)は、超党派による包括的な円卓会議への参加を拒否している。UCは現在、フランス憲法改正案をすべて破棄するよう要求しているという。他方、PALIKAをはじめとする独立派の傘下組織は一貫して、UCの抗議行動に参加しないようメンバーに勧告してきた。独立派のPALIKAは、すべての政党からなる合意に達することを目的としているという。Darmanin海外担当大臣は今回のニューカレドニア訪問では、ニューカレドニアの制度や政治的な将来の話題には触れない意向を示しており、「フランス政府は、地元の政党が合意に達した後にのみ話をする」ことを望んでいると述べた。(Radio New Zealand/FEB22, 2024)
ニューカレドニア
【経済・社会動向】
独立派デモ隊と警察が衝突 (ニューカレドニア)
2024.02.26