パプアニューギニアのジェームズ・マラペ首相は、福島第一原子力発電所から出る廃液を今後30年間で130万トン太平洋に投棄するという日本の計画を支持する声明を発表した。6月12日深夜に発表された声明の中で、マラペ首相は、この決定は入手可能な科学的研究からの情報と、日本の菅前首相および岸田現首相との話し合いに基づいているとしている。原子力発電所の廃水処理場は、2011年に発生したマグニチュード9.0の東日本大震災で破壊された福島第一原子力発電所を廃炉にするための日本の計画の重要な部分である。日本は廃炉を進めており、これ以上の複雑な事態を避けるために、この計画が必要であるとしている。しかし、環境保護団体は、この動きは悪しき先例となり、海を生活の場としている太平洋地域の共同体に深刻な危害を及ぼすと主張している。パプアニューギニアのNGO、環境法・コミュニティ権センター(CELCOR)の代表であるBodip氏は、今回のマラペ首相の発言は環境保護の原則に反していると指摘した。また、マラペ首相の声明は、PNGのWong環境大臣が以前に日本が計画を進めないよう求めたことと矛盾する。ウォン環境大臣は3月、太平洋諸島フォーラムのリーダーたちに「原子力発電所の廃水が海に投棄されるのを止めるための共同請願書」に署名するよう呼びかけていた。(Radio New Zealand/JUN13, 2023)
パプアニューギニア
【経済・社会動向】
首相が日本の原発廃水海洋放出を支持(パプアニューギニア)
2023.06.19