フィジーの豊かな歴史の保存と記念のための重要な一歩として、フィジー初の生きた博物館の設立に向けた取り組みが進められている。
この独自の施設は、フィジーにおける英国植民地政府の年季奉公制度の時代に焦点を当て、インド系のフィジー人が太平洋に到着したことに光をあてている。また、フィジー経済の形成に極めて重要な役割を果たした Girmitiyasと呼ばれるインド系の年季奉公労働者の貢献と苦労を称えることを目的としている。
この構想の背後には、The Global Girmit Instituteの存在があり、Chand会長は、この博物館はフィジーにとって非常に重要であるとRNZ Pacificに語った。多くのフィジー人が自国の歴史やフィジーの英国統治下の生活様式を知らず、学校が郷土史を教えなければ、その国全体にとって不利益になる可能性があるとChand会長は嘆く。
博物館は、本島 LautokaのSaweniにあるThe Global Girmit Institute図書館に併設される予定だ。すでに工事は始まっており、来年の開館に向けて、資料の収集が進められている。南アジア民族であるGirmitiyasは、インド人の年季奉公制度が生まれ太平洋に到着した。"Girmit "という言葉は "agreement "という言葉に由来し、1879年から1916年の間にインド人をフィジーに呼び寄せた年季奉公労働の制度を指すのに使われた。過酷な労働条件、文化や言語の壁、ヨーロッパ人とフィジー先住民の両方からの差別など、フィジーに到着したときGirmitiyasは多くの困難に直面したという。そうした歴史にこの博物館は焦点を当てている。現在、フィジーにおけるインド系の住民は37パーセントを占めている。(Radio New Zealand/JUN01, 2023)