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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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世界プラスチック交渉における道徳的な発言権(太平洋諸島)

太平洋諸島は世界最大の海の管理者として、気候変動交渉においての発言権と同様に、プラスチック廃棄物に関する国際交渉を主導し、発言する道徳的な権限を持っている。4月にクック諸島で開催された太平洋諸島の会合において、5月にフランスのパリで開催されるプラスチック汚染に関する第2回政府間交渉委員会(INC)に向けて結束した方向性を示す戦略が策定された。代表団は、プラスチック条約に盛り込むことが可能な主たる義務や管理措置について話し合い、問題のあるプラスチック、ポリマー、化学添加物を使用禁止や制限を加えることで排除し、安全で持続可能な代替品や代用品の使用を促進することなどについて議論した。島嶼国の中でも特にバヌアツは2018年にプラスチック製ストローの使用を法的に禁止した世界で最初の国で、その禁止にはバッグやポリスチレン容器を含む他の非生分解性プラスチックも含まれていた。それ以来、そのリストを拡大し、プラスチック製の花、プラスチック製のカトラリー、ネットのような食料品パッケージなど、いくつかの追加の使い捨て製品を含むようにした。第2回政府間交渉委員会(INC)は、2022年の第5回国連環境総会で、190以上の政府が「プラスチック汚染を終わらせる」という決議に合意した際に発足した:「End Plastic Pollution: 海洋環境を含むプラスチック汚染に関する「国際的な法的拘束力のある文書に向けて」というもの。この決議は、プラスチック汚染のライフサイクルのあらゆる段階における環境、社会、文化、経済、人権などの影響について、太平洋地域の指導者が重大な懸念を表明した「海洋ごみ及びプラスチック汚染の防止とその影響に関する太平洋地域宣言」に沿ったものとなっている。なお、2023年5月25日と26日の2日間、パリで太平洋小島嶼開発途上国のための太平洋準備会議が開催される予定となっている。(Pacific Islands News Association/MAY10, 2023)
https://pina.com.fj/2023/05/10/pacific-the-moral-voice-in-global-plastic-negotiations/