米政府と太平洋島嶼国との同盟関係を強化した先ごろのサミットが、太平洋諸島フォーラムを影響力のある枠組みへと押し上げたと、米サモア議会の代表が述べている。米政府は太平洋諸国に対して "地域全体 "のアプローチを採用していることが背景にある。バイデン大統領は、9月28日から29日にかけてホワイトハウスで開催された米国太平洋諸国サミットにおいて、太平洋諸島14カ国の首脳とともに米国太平洋パートナーシップ宣言に署名した。このサミットは、太平洋諸島フォーラムに新しい息吹を吹き込み、安全保障と防衛協力、そして地域全体の投資と開発を実地に促進するための道筋を、太平洋諸島フォーラムという多国間同盟に与えたようだ。昨年、ザキオス駐日マーシャル諸島大使ではなく、プナ前クック諸島首相を事務局長に選出したため、パラオ、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦、キリバス、ナウルのミクロネシア5カ国は、フォーラムからの脱退を通告し、フォーラムは崩壊寸前にまで追い込まれたのである。ミクロネシア連邦、マーシャル諸島、パラオ、ナウルはその後、脱退を再検討したが、キリバスだけは脱退手続きを完了した。それ以来、この亀裂に中国が漬け込むことが懸念されている。中国によるこうした進出は、「この地域からあまりにも離れていた」米国に、再びリーダーシップを発揮する機会を与えたようだ。米国は今、太平洋諸国のパートナーに対して、これまで以上にコミットしている。新しい大使館の開設、開発援助の拡大、平和部隊の島々への派遣、太平洋地域の学生を米国に留学させることなどはすべて、長年の懸案であったが、今回のサミットで発表された歓迎すべき取り組みである。島々にとっては、「相互のパートナーシップと気候変動への懸念に基づく」米国の新たな戦略的投資について、自分たちの主張を明確にし、この地域を大国間の紛争の場にすることを拒否するべきだ。(Pacific Island News Asocciation/OCT19,2022)
https://pina.com.fj/2022/10/19/partnership-with-u-s-boosts-pacific-islands-forums-influence-as-a-group/
太平洋地域
【経済・社会動向】
【中国・台湾進出動向】
米国との提携が太平洋諸島フォーラムの影響力を高める(太平洋諸島)
2022.10.20