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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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NIWA科学者が海底火山噴火の影響を調査(トンガ)

NIWA(https://niwa.co.nz/)の科学者が、今年初めに噴火したフンガ・トンガ・フンガ・ハアパイ火山周辺の海底を調査するためにトンガへ向けて出航する。NIWAの調査船RV Tangaroaは4月9日に出航し、海底のビデオ画像を収集し、英国の企業SEA-KIT Internationalの別の船が1カ月かけてさらにマッピングを行う予定だ。プロジェクトリーダーであるNIWA海洋主任科学者のWilliams氏は、トンガ周辺の海中景観に大きな変化が見られるだろうと予測している。噴火前、火山の大部分は海面上にあったが、現在は全くなく、隣接するフンガトンガ島とフンガハパイ島は縮小した。海底の地形も同様に大きく変化していると思われるということだ。エコーサウンダー(海底の深さを決定し、水中の物体を検出する装置)が、灰の堆積の厚さと新しい地層の形成について使用される予定だ。このデータを過去の地図と比較し、サンプリングを行う地域を特定することで、海洋生物や海底の化学組成への影響など、この地域のさらなる変化を評価することができるようになるという。この大噴火は予期せぬもので、遠く南米にまで死者と被害をもたらす津波を引き起こした。Williams博士は、この種の火山、特に環太平洋火山帯の火山に関する知識の欠如は、社会にとってのリスクであると述べた。日本財団は、1962年以来、海洋分野のプロジェクトを支援している日本の非営利団体で、このプロジェクトに資金を提供している。日本財団の笹川陽平会長は、NIWAの研究は、将来同様の自然災害から人々を守るために不可欠であるとし、「私たちは、この研究が研究者や政府が将来の噴火のリスクを理解し、軽減するのに役立つことを望んでおり、日本やニュージーランドのように、自然の脅威が身近にある国々にとって特に有益なものとなるだろう。」と述べた。The Nippon Foundation-GEBCO Seabed 2030 Projectの南・西太平洋地域センター長のMackay氏は、関係者の知識と資源を活用することで、噴火の余波に関する貴重な情報を得ることができるとし「多国籍チームと協力し、リソースを共有することで、このような噴火の際に何が起こり、どのような影響があるのか、そして次に同様の事象が発生した際にどのように備えればよいのか、信じられないほどの量の情報を収集することができるだろう」と述べた。(Radio New Zealand/APR02, 2022)
https://www.rnz.co.nz/news/national/464489/tonga-volcano-niwa-scientists-to-map-eruption-s-impact-on-seabed