太平洋教会会議の総幹事であるJames Bhagwan牧師は、今月末からグラスゴーで開催される国連の気候変動会議において、太平洋地域の声を聞いてもらうことが重要だと述べている。(COP26として知られるこの会議は、世界の気温上昇を1.5度に抑えるという画期的な合意がなされた2015年のパリ以来、最も重要な気候変動会議と言われている。)Bhagwan牧師は、2021年の会議が、Covid-19に関連する渡航制限などの深刻な課題に直面することを認識している。太平洋の声を届けるためには、できるだけ多くの太平洋地域の代表団が参加することが重要であると述べた。これは、太平洋地域の国々が国際社会に対して、パリ協定と1.5度の基準値を守ることを求め続けなければならないことを考えると、極めて重要なことだ。気候変動は、太平洋諸国以外の国々にとっては、金融政策や政治政策など、より抽象的な問題であるかもしれないが、太平洋諸国にとっては、生死にかかわる問題だ。Bhagwan牧師は世界教会協議会、信仰共同体、市民社会とも協力して、気候変動への対応に関する太平洋の視点を広めていくと述べている。また、今回の会議は、これまでのような空虚なレトリックではなく、明確なタイムラインに沿った確実なコミットメントが得られることを期待しているという。Bhagwan牧師は、海外では太平洋は何もない広大な海で、いくつかの小さな島々があるというイメージが強いと指摘。実際には、太平洋は海洋国家の地域であるため、化石燃料の消費と採取による影響は、海面上昇などの気候変動の症状として直接感じられる。Bhagwan牧師は、Covid-19による渡航制限のために、太平洋地域の多くの市民社会グループ、多くの気候変動関係者が参加できるように会議を延期するよう求めていることを打ち明けた。同時に、会議を延期すれば緊急の意思決定が先延ばしになり、行動を起こすための重要な時間が失われてしまうこと、そして、行動を起こすための時間はすでに失われつつあることも認識しているという。しかし、彼の信仰に基づく「希望」は、世界のリーダーたちがこの機会に立ち上がり、自分たちの国内的な課題よりも世界の利益を優先してくれることだという。(Radio New Zealand/OCT16, 2021)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/453683/cop26-amplifying-pacific-voices-at-glasgow-conference
太平洋地域
【環境・気候変動】
グラスゴーでのCOP26(太平洋諸島)
2021.10.21