太平洋諸島フォーラムのプナ事務局長は、ニュージーランドの気候変動支援の拡大は、COP26に向けて良い兆候であり、すべての先進国が2015年にパリ協定で定めた気候変動資金拠出を働きかけるものであると述べた。ニュージーランドは、4年間で13億ドルを拠出することを発表し、資金の半分以上は太平洋地域に充てられるという。今月末にグラスゴーで開催される国連の気候変動会議に先立って発表された今回の支援は、パリ協定をめぐるコンセンサスのほころびを修復する一助になると期待される。「先進国は、年間1,000億ドルの気候変動資金を集めるという約束を果たしていない。このことが、ニュージーランドを含む世界の先進国とその他の国々との間に疑念と関係の崩壊をもたらしている」と言われている。太平洋諸島フォーラムのプナ事務局長は、ニュージーランドの発表を受けて、「地域を代表して非常に喜ばしく、また、中国の参加は、COP26にとって良い兆候だと思います。」と述べた。昨年、フィジーの首相は、42の村を波の上昇から遠ざけるために内陸に移動させるという大規模な作業を行うにあたり、ニュージーランド政府に支援を求めた。ツバル、トケラウ、キリバスのような低地にある国の多くの村は、これ以上内陸に行くことが不可能だ。彼らは、目の前にある大きな変化に適応しなければならない。一方、ニュージーランド気候変動研究所の上級研究員であるハリントン博士は、国の海外援助の貢献度を考えると、今回の援助増は十分ではないと述べている。「すべてのOECD諸国は、国民総所得の約0.7%を目標としているが、ニュージーランドは約0.27%と微妙な位置にいる。そのため、年間12億ドルが不足していることになる。」と指摘している。(Radio New Zealand/OCT18, 2021)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/453772/pacific-forum-welcomes-nz-climate-aid-boost-urges-collective-action
太平洋地域
【環境・気候変動】
ニュージーランド気候変動支援金増額を歓迎(太平洋諸島)
2021.10.21