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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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Kasivaki:古代から伝わるラグビーの一種(トンガ)

ラグビーは最も過酷なスポーツの一つと言われているが、古くからトンガで行われていたラグビーとは比べ物にならない。
Kasivakiはトンガに古くから伝わるスポーツで、ラグビーによく似ているが、海中において石を使って行われていた。
トンガのアーティストのPusiaki氏によれば、王様や村の酋長たちを楽しませるために行われていたスポーツだと言う。
「古代トンガのスポーツは、純粋に娯楽のために行われていたもので、水の中で自分たちの技術や力、戦いのスタミナを誇示するためのものでした。 海底に降りて、2つの柔らかい珊瑚の岩の間に立ち、1チームが東側、もう1チームが西側に立つ。岩を使って水中でラグビーをするようなものです」と説明する。7人の男性からなる2つのチームが選ばれ、水中ゲームで対決し、重さ35キロの岩を持って、相手チームの選手をかわしながら、湾の反対側に「トライ」を決めるのが目的だったという。このゲームでは、男性が溺れてしまうこともしばしばあり、最も強く、最も熟練した男性だけが次のラウンドに進むことができた。トンガ国立文化センターの元ツアーガイドでもあったPusiaki氏によると、最も優れた戦士は土地を与えられたり、特別な称号を与えられたりし、男性にとって王様のためにプレーすることは名誉なことだったという。
「彼らは自分の利益のためにプレーするのではなく、酋長や王様が自分たちのやっていることを楽しんでいるのを見て喜ぶのです。"一日の終わりに、彼らの上司である国王、陛下、あるいは貴族が試合を見て喜んでいることを知って満足するのです。」と説明する。故トゥポウ1世王は、首長の娯楽のために臣民が死亡することがあったため、Kasivakiを禁止したと言われている。しかし、このゲームを復活させようとする試みもあり、日本でも水中ラグビーを「ウォーター・ロック・ラグビー」として採用しているという。Pusiaki氏は、スポーツの歴史を守るよりも、より現代的なバージョンをトンガで復活させてほしいと語る。(Radio New Zealand/OCT06, 2021)
https://www.rnz.co.nz/international/programmes/champions-of-the-pacific/audio/2018815129/kasivaki-tonga-s-ancient-version-of-rugby