Pacific Trade Invest Australiaは中小企業を対象に感染拡大の影響についてアンケートを実施し、太平洋ビジネスモニターで発表した。110社以上が収益、地域経済、心身の健康などへの影響について回答した。また、この調査により、政府による支援の受けやすさ、どのように感染拡大に対応しているか、回復のために必要な支援分野などについてが明らかになった。
国際的な国境閉鎖、それに伴う観光業の停滞により約90%の企業が収益が悪化したと回答している。ニューカレドニアでは56%だったのに対して、ソロモン諸島、バヌアツは100%の企業が収益悪化と回答した。また、この危機がいつまで続き、いつ国境が開かれるのかが不明な事で企業が短期的また長期的なビジネスの計画を立てるのを困難にしていることも明らかになった。2020年の調査では62%が心理的に否定的影響があるとしていたが今回の調査ではその数値が74%に上昇している。さらに、女性が経営している企業への影響は大きいという調査結果が得られた。男性が経営している企業の54%がかなりの収益悪化を示しているのに対して、女性のそれは79%だった。回答者の約60%が何とかビジネスを継続している一方、トンガではビジネス継続をしているのは53%に留まっている。営業活動継続のためにほとんどの回答企業は経費削減などの努力をしている。Pacific Trade and Invest Australiaは、この状況の長期化が予想される中、民間企業の声に耳を傾け、それぞれの国、ビジネスに合わせた対応策が必要だとしている。(Radio New Zealand/APR01, 2021)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/439662/surveys-show-pandemic-s-impact-on-pacific-businesses
太平洋地域
【経済・社会動向】
コロナ感染拡大の太平洋諸島ビジネス活動への影響(太平洋諸島)
2021.04.09