オーストラリア政府は国連とのヒアリングにおいて、依然として改善されない原住民の高い収監率について回答を要求されている。オーストラリアは今週ジュネーブで実施される国連人権理事会普遍的定期的審査の対象となっており、スウェーデンとウルグアイからオーストラリアの刑務所におけるアボリジニとトレス海峡諸島民の数が多すぎる件について質問が出されていた。これら2つの民族がオーストラリアの人口に占める割合は3.3%なのに対して、刑務所での割合は28%と高い。ガーディアン紙の報道によると、2015年の審査以来、人権の意識に関しては大きく改善されているとオーストラリア政府は主張しているが、これらの人権に関する取り組みには、家庭や家庭内暴力、人身売買、奴隷労働や同性婚の合法化などが含まれるという。オーストラリア政府は、回答の中で、コロナウィルスの感染拡大が人権保護における大きな問題になっていると指摘する一方、イギリスもオーストラリアの原住民に対する扱いに関心を寄せており、オーストラリア政府がどのように原住民の長老やリーダーの意見に耳を傾けその声を議会に反映させているかという点について2017年のUluru宣言を引き合いに出して主張している。さらにドイツは、オーストラリアが犯罪責任年齢を10歳から14歳に引き上げることが遅れている理由を確かめたいとしている。(Radio New Zealand/JAN19, 2021)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/434778/un-to-scrutinise-australia-s-high-rates-of-incarceration-of-indigenous-peoples
オーストラリア
【経済・社会動向】
国連、オーストラリアの原住民に対する高い収監率を精査(オーストラリア)
2021.01.25