マーシャル諸島高官は、中国によるこの地域での威圧的な戦術を阻止しなければならないと述べた。今週、在フィジー台湾貿易使節と中国大使館の外交官の間で外交的衝突があったことが発覚してこのような発言となった。今月初めスバで開催された台湾の建国記念で台湾の外交官が中国高官との間にあったもめごとの直後、台湾の使節が入院したという。マーシャル諸島は、 台湾と国交がある太平洋島嶼国4か国のうちの1国だ。
マーシャル諸島フィジー大使のIshoda氏は 10 月 8 日にこの会合に出席したが、この事件を目撃していないと述べた。Ishoda氏は、中国がこのイベントに参加していただけでなく、中国側がこの件に関して憤慨しているという発言にも失望したという。中国側はそのイベントに出席することで参加者に対して彼らがそこに臨席していると脅しをかけていたともとれるとIshoda氏は述べた。フィジー政府は、台湾事務所や中国大使館からこの件についての連絡を受けていない、と述べた。フィジーは中国とは長い国交があり、台湾は貿易事務所を首都スヴァに置いている。フィジー警察は、中国大使館が10月8日に暴行に関する申し立てをしたことを確認している。しかし、警察の声明では、台湾の不満は明らかにされていない。警察はまた、「関係者全員が合意し外交レベルで処理されている」ため、これ以上の調査は行わないと述べた。台湾は警察が現場にに到着した際、中国大使館の職員は「外交特権」を理由に捜査に協力することを拒否したと訴えている。中国大使館は、当事者が通常の任務を遂行しており、イベントでケーキが台湾の旗のように装飾されていたことについて苦言を呈し、このレセプションが政治的な脅威だったと述べた。問題の核心は、人口2400万人で自治がなされている台湾という島に対して、長年中国が領土であることを主張し続けている軋轢がある点だ。中国が軍事訓練の頻度を増やすにつれて、軍事紛争に対する懸念が高まっている。中国はまた、太平洋諸国との正式な外交関係を築くための台北の姿勢に対しても異を唱えている。台湾は中国の省の1つであり、外国との外交関係を持つ権利はない、との見方を示しているからだ。しかしマーシャル諸島は、台湾の太平洋諸国との正式な国交樹立を築くための努力に対し、中国が引き続き反対している事を非難した。
Ishoda氏は、マーシャル諸島は台湾の民主政府と関係継続の意向があることをを示し、この問題が外交レベルにまで発展していることについて、すべての関係者間で平和的な対話を期待していると述べた。(Radio New Zealand / OCT23, 2020)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/429016/marshall-islands-condemns-chinese-coercion-in-the-pacific
マーシャル諸島
【中国・台湾進出動向】
太平洋地域での中国の支配を非難(マーシャル諸島)
2020.10.30