パラオは2020年1月1日から、世界に先駆けて珊瑚礁にとって有害とされる化学物質を含む市販の日焼け止めの使用を禁止する国となった。オキシベンゼン、オクトサイレーン、メチルベンジリデン、パラペンなどが有害で市販の日焼け止めに含まれているという。記者発表によれば、パラオのレメンゲサウ大統領は「日焼け止めに含まれる化学物質がいかに有害かは、世界や地元の科学者や専門家によって十分に報告されている。」と述べた。
世界中のダイバー、シュノーケラー、自然愛好家でパラオを愛する人々は、この日焼け止め禁止については理解を示してくれる。パラオのエコシステムが彼らにとって非常に重要なことであるからだ。2016年にバージニアの非営利団体の研究所でオキシベンゼンが珊瑚礁に与える悪影響について発表した。2017年ユネスコが、クラゲにオキシベンゼンなどの化学物質が含まれていた事を発表し、パラオ政府の方針に影響を与えた。パラオ政府は11の化学物質の使用を禁止することとなった。レメンゲサウ大統領は珊瑚礁を守るための先駆者的な厳しい行動をパラオがとることをうれしく思うと述べた。パラオ政府観光局は、パラオを訪れる人々が新たな法律をまんべんなく認知できるようなキャンペーン-例えば空港に看板を立てるなどーを展開するという。ツアー会社もチラシや、シールでこの新たな法律を周知させ、代替品はパラオの店舗で購入可能ということも知らせたいとしている。パラオの店舗では、禁止された化学物質を使用した商品は取り除かれ、珊瑚礁に影響を与えない日焼け止めが販売されている。この法律によれば、有害物質を含む日焼け止めの輸入も禁止されており、違反した場合は1000ドルの罰金が課されること撮っている。(Radio New Zealand/JAN02, 2020)
パラオ
【海洋問題】
【環境・気候変動】
有毒な日焼け止めの使用禁止(パラオ)
2020.01.06