カリフォルニア州とハワイ諸島の間の広大なゴミベルト地帯に再度、海上に浮く形態のゴミ清掃機が投入された。この大洋清掃プロジェクトの責任者であるBoyan Slat氏は、「600メートルの長さの浮くブーム(水平のポールのようなもの)は去年の年末に割れてしまったが、修理に4ヶ月間を費やした後に、再度太平洋ゴミベルト地帯に投入された。」と述べた。プラスチックゴミを捉えるためのこのU字型のバリアは昨年9月にサンフランシスコから配備された。しかし、4ヶ月間海上で作動した後に、常時打ち付ける波、風の影響を受けてブームは割れてしまい、せっかく収集したプラスチックゴミを回収して持ち帰ることはできなかった。今回は、ブームには太陽光発電、カメラ、センサー、衛星アンテナなどを取り付けて常に位置情報を発信するようにした。そうすることで、2.3ヶ月ごとに収集したプラスチックを船に乗せて運び陸揚げすることを可能にした。そして、このブームは海上に漂う1兆8,000億個のプラスチックゴミを吸い取りながらも、その下を泳ぐ海洋生物の安全に配慮して作業するようにできている。Slat氏は、いずれ60機を投入したいとしている。一方、バンコックで開催されていたASEAN首脳会議では海洋ごみの削減に関する連携の拡大をうたった「バンコク宣言」が採択された。この宣言には世界でプラスチックゴミを最も排出している中国、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイなどが名を連ねている。(Radio New Zealand/JUN24, 2019)
太平洋地域
【海洋問題】
海洋プラスチックゴミ清掃装置が再稼働(太平洋諸島)
2019.06.28