4月3日、入国管理省、局、担当官が国外追放容疑の中国人Zhang Tong Zhiを、最終判決または命令が出されるまで拘留又は追放することを禁止すると、高等裁判所が暫定強制命令を下した。これに対して、高名な弁護士たちがゴードン・ダーシー・リロ首相と政府がこの中国人を追放しようと意気込んでいるのは司法に対する挑戦であり、政府が裁判所の決定に介入するのは三権独立をうたった憲法に違反し、法廷侮辱罪に相当すると述べている。リロ首相はこの中国人Tong Zhiをナマコの不法輸出業者として国外追放命令を出している。裁判所の文書ではTong Zhiは中国人であり、2,007年7月17日観光ビザで入国、2回滞在を延長、2009年10月29日労働・滞在許可証を取得、その前の10月15日にHaizhen Trading Limited(HTL)の名前で事業を行うとして外国人投資認可を受け、労働・滞在許可証の変更が認められている。HTLはナマコ、フカヒレ、高瀬貝(trochus)などを輸出し、Tong ZhiはHTLの90%のシェアを持つ。残りの10%は中国にいる中国人Daojun Chenが所有。また、2010年7月29日、不正申告、隠匿の関税法違反で罰金刑を受けている。その結果2010年8月12日滞在許可証が無効となり、入管省担当相に手紙で滞在延長を訴え12月16日認められた。しかし、入管局長は2011年10月8日再び違法行為があったとして彼の滞在許可証を無効とした。彼は2011年10月31日「好ましからぬ移住者」として国外追放令を受け、公報にも記載された。最終的には、2012年3月1日、14日以内に自主的に出国するよう求められたものの、2012年4月3日高等裁判所に不法な取り扱いを受けたと訴訟し、裁判所は判決が出るまで彼の拘留を却下したものである。
(Solomon Star/ May 2, 12)
ソロモン諸島
【農水産開発動向】
弁護士が中国業者の国外追放の適法性を追求(ソロモン諸島)
2012.05.14