サモア議会は2010年・2011年度予算の収支見込みを承認したが、ニュージーランド、豪州、米国に居住する国民からの送金がなければ国家財政は破綻したとみている。当該年度の援助金を含む歳入は、前年度より約1億2,500万米ドル減少して5億9,624万ドルで、歳出は5億2,200万米ドルであった。現在の未払い分を差し引けば7,417万米ドルのプラス残高となる。2008年統計では海外からの送金額は3億5,300万米ドルだったが、送金にかかる経費は100豪ドルに対し平均21.7豪ドルもかかっており、豪州とニュージーランド両国で少なくとも年間9,000万豪ドルが送金経費として差し引かれていて、世界的に見ても高額になっている。送金額のGDPに占める割合は、トンガで35.8%、サモアで25.8%、ツヴァルでは18.7%などで、域内平均で12%となるが、海外からの援助金の約60%分に相当する。豪州とニュージーランドの銀行は送金手数料の減額について検討中である。
(Samoa Observer/ Mar.22, 11)
サモア
【経済・社会動向】
海外からの送金が財政破綻を回避 (サモア)
2011.03.22