米国海洋大気局(NOAA)は太平洋全域で本年のエルニーニョ現象の発生を正式に宣言した。世界各地の天候を左右するこの現象は、今年は「スーパー・エルニーニョ」へ発達し、観測史上最強級になるとの見方もある。太平洋地域において今後数か月にわたり気象リスクが大幅に上昇することはほぼ確実とされている。
太平洋地域環境計画事務局(SPREP)は地域別に以下のような影響が出ると予測している。
◎西太平洋(PNG、Solomon、Vanuatu、Fiji 西部など)
→ 平年より 乾燥傾向が強まり、干ばつ・水不足・農作物被害のリスクが上昇。
→ 特に高地農村部では、過去の El Niño と同様に 食料安全保障への影響が懸念される。
◎中部〜東部太平洋(Kiribati、Tuvalu、Cook Islands、French Polynesia など)
→ 降雨増加が予測され、洪水・土砂災害のリスクが高まる。
→ 一方で、短期的な豪雨と長期的な高温が同時に進む可能性も指摘されている。
SPREP は、「乾燥化が想定されている地域でも雨季は到来するため、“乾燥=雨が降らない” という単純な理解は危険」と注意喚起している。米国、豪州の気象当局の発表を含め、本年のエルニーニョ現象は、太平洋島嶼国にとって広域的かつ長期的な影響が避けられないと考えられている。
(2026年6月17日 RNZ/原文はこちら(英語))