ニュージーランド国防軍(NZDF)は、オーストラリアが国防軍(ADF)が検討しているような太平洋島嶼国からの人材採用は検討していないという。当件について、RNZパシフィックがNZDFに対して問い合わせたところ、「太平洋地域からの意図的な採用活動は考えていない」との回答であった。オーストラリア国防協会のJames専務理事は、「太平洋地域の人材採用には市民権が必要条件である」と述べた。オーストラリア軍に入隊するニュージーランドの人たちでさえ、オーストラリア国籍を取得しなければならないといい、「外国人にオーストラリアのために戦えというのはかなり難しいことである」と述べた。そして、James専務理事は、「フィジーのRabuka首相のコメントに対して、人々は嫌悪感を抱いているのではないか」と述べた。一方、太平洋オーストラリア労働移動スキームで最大の認定雇用主であるピープル・イン社のTompson常務取締役は、「(パプアニューギニアからオーストラリアへの)採用活動が進めば、パプアニューギニア(PNG)国民はより幅広いスキルを身に付けて帰国することになるだろう」と述べた。頭脳流出を懸念するサモアの首相代理とは異なり、PNGとフィジーは人材に余裕があるとし、Tompson常務取締役は、「採用の観点から、PNGとフィジーが良い出発点になるだろう」と言及した。PNGはオーストラリア国防軍と密接な関係があり、現在進行中の共同軍事演習や、PNGの将校がオーストラリア国防軍で勤務していたり、オーストラリア国防軍に出向しているなど、多くのプログラムがある。こうした背景からも、同氏は「この2ヶ国は試験的な観点から見ても、間違いなく適切な国である」と述べた。(Radio New Zealand/JUL07)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/566154/nzdf-not-considering-recruiting-personnel-from-pacific-nations
ニュージーランド
【経済・社会動向】
太平洋島嶼国からの人材採用は検討せず(ニュージーランド)
2025.07.15