クック諸島政府は、中国と締結した包括的戦略的パートナーシップ協定の全文を公開した。海底鉱物採掘に関する協力、外交使節団の設置、地域及び多国間フォーラムにおける優遇措置などが、協定の主な内容である。クック諸島政府は2月18日の午後、同文書を公開し、今後5年間の両国間の関わり合いについて、体系的な枠組みを策定したと発表した。6ページにわたる文書に盛り込まれた優先分野には、経済的回復力、環境、文化交流、社会福祉、地域協力、多国間協力が含まれている。経済協力の項目では、海底鉱物採掘がクック諸島にとっての国家優先事項であることが指摘され、「海底鉱物資源分野におけるさらなる協力の可能性を模索する」と述べられている。また、両国間のコミュニケーション、支援、協力の促進を目的として、「両国における外交及び領事機関の設立を検討する」と述べている。しかし、最も注目に値する条項の多くは、地域及び多国間協力の項目に含まれており、その中には、地域会議前の予備的ブリーフィングに関する項目も含まれている。「中国が通常、何らかの形で参加している地域会議(太平洋諸島フォーラム首脳会議など)をクック諸島が主催する前に、主催者及び参加者として、地域全体の利益を促進するために相互に支援できる方法を特定するための事前協議を行う。」とある。また、多国間協力に関する条項のひとつでは、多国間フォーラムにおける中国の「強い存在感」を踏まえ、クック諸島が国際組織の加盟国を拡大したいという希望を中国が支援すると記載されている。これに対してニュージーランド報道官は、ニュージーランド政府は現在同協定について分析中であり、ここ数日間のうちで、ピーターズ外相がクック諸島とこの件について話し合う予定であると発表した。(Radio New Zealand/FEB18, 2025)
https://www.rnz.co.nz/news/top/542268/cook-islands-government-releases-details-of-deal-with-china