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ソロモン諸島

概要
正式国名 ソロモン諸島(Solomon Islands)
人口 653,248人(2017年 ソロモン諸島政府統計局推計)
民族 メラネシア系(94%)、ポリネシア系、ミクロネシア系、ヨーロッパ系、中国系
宗教 キリスト教(95%以上)
1人当りGNI 1,920米ドル(2015年 世界銀行)
通貨 ソロモンドル(SBD)
面積 29,785㎢(岩手県の約2倍)
首都 ホニアラ(Honiara)(人口84,522人 2017年同上)
主要言語 英語(公用語)、ピジン英語(共通語)
政体 立憲君主制
GDP 11億2,900万米ドル(2015年 世界銀行)
電話の国番号 (677)+(相手先の番号)

ソロモン諸島は、パプアニューギニアの東側に列をなす島々でできた国である。太平洋島しょ国では2番目に国土面積が広く、3番目に人口が多い。オーストラリアから見ると北東約1,800kmに位置する。国は大小1,000を越える島々から成り、行政上は9つの州(Province)に分かれている。首都はガダルカナル島北岸にあるホニアラで、約8万4千人が居住している。
ソロモン諸島は、19世紀後半の列強による植民地分割によってイギリス領としてひとつの行政区分としてまとめられた領域で、1978年に独立するまで単一の国家を形成したことはない。地域的にはメラネシアに属し、国民の9割以上がメラネシア系だが、島や氏族により異なるアイデンティティを持っており、各地域や氏族の伝統的な慣習や権利の維持と国としての一体感の醸成は、建国以来の大きな課題となっている。国民は計87とも言われる異なった言語を使用しているほか、共通語として英語を土台としたピジン語を話し、また多くの国民は英語も操る。
太平洋戦争の激戦地となったことにより日本との歴史的関係は深く、1980年には太平洋島しょ国ではパプアニューギニア、フィジーに続く3番目の日本大使館が開設されている。戦後日本から訪れる慰霊団や遺骨収集団による地元住民との交流は深く、また経済協力活動などを通じて日本に対して親近感を持っている住民も多い。その一方で、日本から訪れる訪問客は年間1,000人以下、うち観光客は300人以下で、日本人にとっては馴染みの薄い国のひとつである。

●歴史(第二次世界大戦後)
・独立へ
第二時世界大戦終了後は、戦後処理のために1950年までアメリカ軍が駐留したが施政権はイギリスへと戻された。これに対して住民の一部はイギリスよりもアメリカの統治を望み、イギリスの弾圧的施政に反発してマアシナ・ルールと言われる反植民地行動を展開。これが住民たちの民族意識と自治意識の萌芽とされている。
その後、世界的な民族自決と脱植民地化の動きはソロモン諸島にも及んだ。イギリスは太平洋に点在していた植民地を順次独立させる政策をとっており、独立までの手順は平和裏に進んだ。ソロモン諸島は1970年代初頭に選挙による評議会を設置、1976年に自治政府を発足させ、翌1977年に独自通貨を発行、1978年7月7日に英国女王を君主とする立憲君諸国として独立が達成された。日本による国家承認は、独立と同時の1978年7月7日、ソロモン諸島の国連加盟は同年8月のことであった。
・エスニック・テンション(民族紛争)と国民和解
イギリス統治時代に基礎インフラの整備がほとんど行われていなかったソロモン諸島では、独立後も緩やかな経済発展が進む一方、現金仕事を求めるマライタ島民によ
る、首都ホニアラのあるガダルカナル島への移住が急速に進行した。マライタ人移住者の増加に危機感を募らせたガダルカナル島民は、1998年からマライタ人の排斥運動を開始、これに対抗するマライタ人グループが武装反攻を行って民族対立が先鋭化する中、政府は効果的な対策をとることができなかった。2000年6月のウルファアル首相監禁事件以降は、国内治安機能も事実上失われ、国内はギャング団が横行する混乱状態に陥った。2003年7月、ソロモン諸島政府の要請を受ける形で、太平洋諸国は豪州を中心に「地域支援ミッション(RAMSI)」を結成、軍、警察、行政専門家を大規模に派遣して、治安回復と国家機能再生プログラムを開始した。武装集団はRAMSIの展開によって投降、また活動を停止し、その後の政府・RAMSI一体となった武装解除、和解プログラムも機能して、ソロモン諸島の治安と統治機能は劇的に回復、再び平穏な国柄へと戻った。こうした状況を受け2013年にRAMSI軍事部門は撤収、2017年6月末をもってRAMSIは解散した。

●政治
立憲君主国であり名目上の国家元首はイギリス女王だが、議会が選出するソロモン人の総督が実質的な国家元首の役割を担っている。一院制の議会は普通選挙によって選ばれる50名の議員(任期4年)から成り、国会が首相を選出して首相が閣僚を任命する議院内閣制を採用している。政党の力は弱く、議員間の合従連衡で政権が形成されることが多い。
地方は9つの州と首都特別区(ホニアラ市)が設置され、知事(Premier:ホニアラ市は市長(Mayer))が地方自治を行っている。

●経済
植民地時代を含め経済開発は低調なまま今日に至っているが、太平洋島しょ国の中では国土は広く、鉱物資源や水産資源にも恵まれている。また、人口も多く若年層の割合も大きいので、市場としても潜在的魅力がある。
ソロモン諸島の1人あたりGNIは1,920米ドル(2015年世銀)。IMFの購買力平価による国別1人あたりGDPでは対象187ヵ国中166位(2014年)となっていて、国連が定めるLDC(後発開発途上国)に名を連ねている。
ソロモン諸島の産業としては、農林水産業が中心でGDPの3~4割程度を占めている。ただし国民の大半が村落部に暮らしており、彼らは自給自足をベースに、イモ類、野菜、魚介類等の換金作物を販売して、教育費や日用雑貨購入等に必要な現金を稼いでいる。
輸出品としては、木材、パーム油、カツオ・マグロ類、コプラなどだが大幅な貿易赤字が続いている。
鉱物資源は、金、ニッケル、ボーキサイトなど豊富な鉱物資源が確認されているが、土地問題などにより開発はあまり進んでいない。
政府は、鉱山開発、観光、小規模ビジネス開発などを重点分野に掲げるとともに、道路網や通信網の整備など、遅れている基礎経済インフラの整備に積極的に取り組む姿勢を見せている。

その他ソロモンの概要詳細は、当センターガイドブックをご覧ください。
外務省のページはこちらから

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