パプアニューギニア
正式国名 | パプアニューギニア独立国(Independent States of Papua New Guinea) |
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人口 | 約861万人(2018年 世界銀行) |
民族 | メラネシア系 |
宗教 | キリスト教、その他、祖先崇拝などの伝統信仰も強く残っている。 |
1人当りGNI | 2,530米ドル(2018年 世界銀行) |
電話の国番号 | (675)+(相手先の番号) |
面積 | 46.2万㎢(日本の約1.25倍) |
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首都 | ポートモレスビー(Port Moresby) |
主要言語 | 英語(公用語)、ピジン語、モツ語等 |
政体 | 立憲君主制 |
通貨 | キナおよびトヤ |
赤道の直ぐ南、オーストラリアの北には巨大なニューギニア島とその周辺に約1000を超える島々がある。ニューギニア島の東半分が最後の秘境といわれるパプアニューギニアであり、西半分はインドネシアに属するイリアンジャヤ。大小600もの島からなるパプアニューギニアは、総面積約46万㎢で日本の約1.25倍、人口は約860万人でパプア人やニューギニア人、高地族を中心に多くの部族で構成されている。言語の数も多く、実に800にも及ぶ異なった言語が話されているという。国名のパプアニューギニアは、1526年に上陸したポルトガル人が「パプア」と名付け、その後に上陸したスペイン人が「ニュー・ギニア」と名付けたことに始まる。パプアはマレー語の「縮れ毛」を意味し、ニュー・ギニアはアフリカの「ギニア」に似ているからと伝えられている。首都はポートモレスビーでニューギニア島の東に突き出た半島の南にあり、人口約30万人の近代的な都市である。また、日本人によく知られているラバウルは、ニューギニア島の東に位置するニューブリテン島の最北端にある。
●歴史(第二次世界大戦後)
第二次世界大戦を契機に、ニューギニアの人々はオーストラリアの植民地政策に疑問を持つようになり、不満は次第に大きくなっていった。また、世界的にも植民地支配への反発が強まったことから、1962年に国際連合はオーストラリアとオランダに対してニューギニアの独立を支援するよう要請した。そのポイントは、国語力の強化を中心とした国民全体のレベルアップと徹底的なエリート教育を同時に行うことによって自治政府の発足を早めることだった。結果として、1963年にはオランダ領の西半分がインドネシア領イリアンジャヤとして独立、1964年には東半分のオーストラリア領では64人の議員による初の議会が開かれた。
1973年に自治政府が発足、1975年3月には外交と国防をオーストラリアから譲り受け、同年9月16日にパプアニューギニアとして完全な独立を達成した。
●政治
パプアニューギニアでは1975年に独立して以来ソマレ政権が5年ほど続いた後、小党が乱立して連立政権が続いている。ブーゲンビル島では、1988年にブーゲン
ビル銅山に関する地主の土地賠償要求に端を発した紛争が、その後ブーゲンビルの分離独立運動にまで発展し、89年には非常事態宣言が出された。紛争は長期化したが、1999年7月に人民民主運動党のサー・メケレ・モラウタ党首を首相とする政権交代があり、最大の懸案であるブーゲンビル問題についてニュージーランドの仲介で和平協議が開始された。
2001年8月に中央政府と分離独立派との間で、(a)ブーゲンビル自治政府の創設、(b)ブーゲンビルの将来の政治的立場についての国民投票権の創設、(c)武器撤収計画の3つを柱とする「ブーゲンビル和平合意」が署名された。
パプアニューギニア政府は、南太平洋諸国との協力関係の重視と、オーストラリアとの関係重視、インドネシアとの善隣関係重視、さらには、ASEANとの関係強化及び日・米等との貿易・投資関係を重視している。
●経済
パプアニューギニアは豊富な天然資源(液化天然ガス、原油、金、銅、コバルト、木材、水産物、パーム油など)に恵まれ、輸出所得の70%を鉱物資源の輸出が占めている。2003年以降は金、原油、銅などの鉱物資源、コーヒーやココアなどの農水産物の好調な輸出、国際商品価格の高騰、順調な気候条件、安定した政権、財政金融政策の引き締め、貿易政策の改善により経済はプラス成長を続けており、今後も暫くこの傾向が続くものと見られている。最近は観光資源の開発に力を入れており、輸送や旅行者用諸施設などのインフラ整備への投資が活発化している。
一方、85%の国民は自給自足の農業および漁業に依存しているが、都市部の貨幣経済と村落部の自給自足経済が混在する二重構造となっている。現在の人口は約860万人であるが、その失業率は地域により2%~3%である。
同国は、基本的な不安定要因として、予測できない天候の変化、原油、農産品などの国際商品価格の不安定さ、ガス・パイプライン・プロジェクトを含む大規模開発案
件の推進などを抱え、地理的条件により莫大なコストを要するインフラ整備、極端に低い人口密度、複雑な土地所有制度、深刻な治安問題、遅々として進まない人材開発などがあげられる。
2011年から約8年に渡り国を率いてきたオニール首相は2019年、同首相に不満を持つ閣僚を含む国会議員の与党からの離脱や内閣不信任案の提出等により、内政状況が不安定化。同年5月下旬、更に多くの国会議員が与党を離脱したことを受け、オニール首相が辞任を表明。首相選出の投票が行われ、マラペ前金融相が首相に選出された。新政権は今後も公共部門の改革をはじめとする各種政策の着実な実施により、海外投資家の信頼を醸成し経済の安定と成長を図らなければならないという難しい政策運営を迫られている。
●経済動向
パプアニューギニアは豊富な天然資源(液化天然ガス、原油、金、銅、コバルト、木材、水産物、パーム油など)に恵まれ、輸出所得の70%を鉱物資源の輸出が占め
ている。2003年以降は金、原油、銅などの鉱物資源、コーヒーやココアなどの農水産物の好調な輸出、国際商品価格の高騰、順調な気候条件、安定した政権、財政金融政策の引き締め、貿易政策の改善により経済はプラス成長を続けており、今後も暫くこの傾向が続くものと見られている。最近は観光資源の開発に力を入れており、輸送や旅行者用諸施設などのインフラ整備への投資が活発化している。
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