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企業インタビュー:Genèse(ジュネーズ、PNGコーヒー)

PICでは太平洋の島々と日本のビジネスに関連したストーリーを不定期でお届けします。  

第一回目は、パプアニューギニアのコーヒーを主力商品として自身のブランドGenèse(ジュネーズ)を立ち上げた西山千奈津様のインタビューです。

パプアニューギニア(以下、PNG)のコーヒーは、ジャマイカから持ち込まれたブルーマウンテン種が起源。熱帯雨林気候、ミネラルが豊富で肥沃な火山性の土壌に恵まれ、コーヒーの栽培には最適な環境のあるPNGですが、高品質のコーヒーがヨーロッパで評価される一方、日本ではあまり知られていません。 2018年の創立から、大手百貨店の催事参加やブーランジェリーとのコラボレーションも実現させてきた西山様に、PNGとの出会いやPNGコーヒーの魅力を聞いてみました。

―本日はインタビューにお応えくださり、ありがとうございます。ジュネーズはPNGのコーヒーをメインに商品展開されています。ジュネーズ、そしてPNGのコーヒーの特徴を教えて頂けますか?
私が手がけるブランド、「Genèse(以下、ジュネーズ。フランス語で「創世記」)」 のコーヒーは、山岳地帯パプアニューギニアの東ハイランド州から来たものです。
日陰用の樹木を用いた自然のままの環境に近い農園で、無農薬で栽培されたコーヒーは、丁寧に手摘みで収穫し、天日乾燥をして、クリーンな設備で精製されています。この生豆は輸入者でもあるパプアニューギニア名誉領事の井原信近氏の多大なるご尽力のもと、日本に届いたものです。当社はこの生豆をオリジナルレシピで国内焙煎しています。焙煎は、豆の特徴を最も活かせるシティーローストとフルシティローストにしました。
ジュネーズのコーヒーの特徴は、何といってもみずみずしい森の果実を思わせる香りと、甘くコクのある質感、そして後味です。幾重にも重なる柔らかな酸味のある上質な口当たりは、飲む人の心を豊かな気持ちにさせてくれる、他にはないものと自負しています。現在は焙煎されたコーヒー豆に加え、ドリップコーヒー、PNG産のバニラと甜菜糖を加えたラテベースなども販売しています。どちらもPNG のコーヒーをより日常の飲み物として手軽に味わって頂けるように開発しました。
ブランドロゴは PNG 東部オロ州にのみ生息すると言われている世界最大の蝶、アレクサンドラトリバネアゲハをモチーフにしたものです。

―ジュネーズではどのようなお仕事をされていますか?
現在は様々な方と連携しながらも、基本は単独で品質管理と商品開発、販促やプロモーションに携わっています。
品質に関しては、いかに状況が変化しようともコーヒーの質だけは落とさないという信念があります。船便で来た生豆を入手し、ローストするという仕事は、一見シンプルな作業に思われがちですが、実はそうでもないんです。日本人は豆の形など見た目にこだわる部分があるので、そのニーズと現地とのすりあわせに時間を要し、時にはPNGからの生豆到着と加工日程の調整に戸惑うこともあります。時折PNGから豆が来ない事態も発生します。ただ、無理強い商品は消費者の方々にも伝わりますし、そのゆるやかな時間の流れがあるからこそPNGらしい、果実味溢れるコーヒーが生まれるのだと思えるようになってきました。このPNGの豊かな風土も一緒にお伝えすることこそが、ジュネーズの理念のひとつと考えています。
販促とプロモーションにおいては、私のフォトグラファーとして培った経験と勘をフルに活用して、より多くの方にジュネーズのコーヒーを知って頂けるよう活動する日々です。コーヒーは焙煎後、一週間でピークフレーバーを迎えるので、現在はコーヒー豆のみ受注販売のお届けを取らせていただいています。当初からのFacebook 経由の商品注文の形態を残しつつも、シンプルな HP やインスタグラムのページ上に、PNGの大自然の息吹にジュネーズの彩りを添えた写真も掲載していく予定です。
個人的には、便利なネットの販促に加えて対面でのコミュニケーションの大切さを重視しています。今年の太平洋文化芸術祭でPICの「パシフィックマルシェ」に出展した際は、布作家の方とのコラボレーションでできた西陣織の小物のお披露目をさせていただきました。自身の美意識と、様々な分野で活躍される方々のセンスや技術の融合でビジネスアイディアが生まれる瞬間は、この仕事の醍醐味と感じています。

               ―PNGに関わるようになったきっかけは?
ある書籍の贈呈式にボランティア撮影を買って出ました。そこで、来賓として参加されていた当時のPNG大使にお声をかけていただき、それからPNG大使館のパーティーイベント、大使のポートレート撮影に携わったのが始まりです。そこで出されるコーヒーの味や、色鮮やかで、素朴な、どこか懐かしさも感じるコーヒーの缶に強く惹かれました。最初は現地でローストされたものをそのまま輸入したいと思っていましたが、PNGに関連する商社の方々との出会いがあり、ブランドの構想が形作られてきました。(左写真:西山千奈津様)

―PNGコーヒー事業に携わる際の、難しさや課題について教えて下さい。
マーケティングやパッケージによってどれだけブランディングができ、私の商品が消費者にどのような提案をできるかが勝負だと学びました。今まで培った撮影技術やコーディネート力を総動員して、今後も皆さまにこのコーヒーを届け続けていくことが自身の使命でもあり喜びと思っています。
今でも一番の課題となっているのは、オーガニック認証の取得です。現地とのやりとりも絡んできてなかなか難しいのが現状ですが、お陰でPNGについても、この仕事についての学びが深まったのも事実です。あとは価格です。本格的なシングルオリジンのコーヒーを普及したいと思っても、輸送費の高さ、小規模少量のビジネス、自身の体力など、常にジレンマは抱えています。不安がないかと言ったら嘘になりますが、出来る範囲で確かなものを提供し続けたいと思っています。

―今後の展望、PICに期待することがあれば、教えて頂けますか?
人々の日常生活を、身近なもので豊かにしたいという思いがこのブランドの根本にあります。今後は生活スタイルに密着した商品づくりとして、カップやお土産用のパッケージなど、人の手に触れるものの販売にも挑戦していきたいです。また、商業施設などでの文化交流などにも携わってみたいですね。コーヒーは、世界第二の貿易商品でもあること、つまり世界中の人の生活に、今も昔も、そしてこれからも寄り添う普遍的な飲み物だと思います。1杯100円のコーヒーも街に溢れるのが当たり前とされる時代で、このコーヒーで手軽に日常を豊かにできると提案をしていきたいです。これからもよりクオリティの高いコーヒーを始めとする、PNGの大自然で育った農作物を提供したいと思っています。
PICは私のような個人事業にも目を向けていただき、無償で商品の販路拡大や販促の相談に乗っていただきました。また、PIC懇談会での試飲会や今年6月に開催した太平洋文化芸術祭の「パシフィックマルシェ」では、横浜にて対面式のPRの機会もいただきました。今後も島嶼国に関連している中小企業や個人事業が利益を創出するための循環を促進するために協力してもらえることを期待しています。

ジュネーズの企業、商品情報はこちらから:
HP:www.genesecafe.com
facebook:https://www.facebook.com/genesecafe/
インスタグラム:https://www.instagram.com/genesecafe/
PIC「日本で買える製品紹介」ページ:https://pic.or.jp/pi_home_products/5544/

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