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太平洋地域の指導者、地政学的・気候学的危機の中で外交政策の優先事項を概説(フィジー、バヌアツ)

バヌアツとフィジーが初めて発表した外交政策文書は、非同盟の立場を明らかし、中国や米国などの地政学的大国が太平洋地域での影響力を競い合う中で、両国に高い信頼をもたらすものとなった。フィジーのランブカ首相は、政府の外交政策白書を発表し、今後10年間の「複雑な外交政策上の課題」に対処する一助となると述べた。首相は、同白書は「フィジーが自国をどのように見ているのか」、そして国際社会に対して「どのように自国を見せたいのかを説明するものである」と述べた。「平和の海」の推進など、政府の外交政策における取り組みの概要が記されており、フィジーが近隣諸国や広範なインド太平洋地域の平和と安全保障に果たすことのできる唯一にして最大の貢献である」とランブカ氏は述べた。同政策は、先月発表されたフィジーの開発計画や、国家安全保障と国防の見直しと並行して策定されたもので、主権、アイデンティティと価値観、安全保障、国境を越えた安全保障、気候変動、二国間関係(重要な大国、開発援助、外交政策の実施を含む)にも焦点を当てている。バヌアツもまた、外交政策文書を作成した。サルワイ首相は、議会での不信任案に直面しているが、「同文書は、バヌアツが不本意ながら地政学的競争に巻き込まれたことを示すものである」と述べ、また、「バヌアツの外交に大きな要求を突きつけるものであり、いくつかの理由から外交政策書はどの国にとっても不可欠である」と付け加えた。バヌアツの52ページにも及ぶ外交政策書は、4つの目的-①主権と国境を促進すること、②現実的な2国間、地域間、国際協力と貿易を通じて国内外の全てのバヌアツ人の繁栄と幸福を高めること、③青い太平洋大陸の責任あるメンバーとして安定した安全で豊かな地域を促進すること、④重要な世界的課題に対する国際協力を通じて世界の幸福に貢献すること-を概説している。しかし、サルワイ氏が政権を維持し、外交政策を実行に移すかどうかはまだわからない。バヌアツ議会議長は11月15日、サルワイ氏とVurobaravu大統領の解任を求める2つの動議を受理したと発表している。インド太平洋地域では米国中国の複雑な主導権争いが繰り広げられている。トランプ次期アメリカ大統領はアメリカ・ファーストのアジェンダの国内外での実現を急いでいる。政治専門家によれば、これは彼の外交政策と国家安全保障チームにとって極めて重要な戦略であるという。太平洋地域については、世界貿易、安全保障、地政学における同地域の重要性が高まっていることから、トランプ氏は米国の外交政策を大きく転換させる可能性があると観測筋は指摘する。トランプ大統領のルビオ国務長官は、米国の戦略的ライバルとして、関税や貿易にとどまらず、より「タカ派的」なスタンスをとる中国政策を示唆している。ランブカ氏は、中国がこの地域の支配的な大国になることを望む一方で、アメリカもまたその優位性を維持しようと決意していると述べている。この覇権争いがどのように展開するかはまだ未知数である。(Radio New Zealand/NOV18, 2024)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/534079/pacific-leaders-outline-foreign-policy-priorities-amid-geopolitical-and-climate-crises