世界最大のサンゴがソロモン諸島で発見され、地元の人々を驚かせた。この巨大なサンゴは、34m×32mの大きさで、シロナガスクジラよりも大きなものである。推定樹齢は300年から500年と見られている。ナショナルジオグラフィックの番組『Pristine Seas』のスタッフである科学者と映画制作チームが、10月18日にMalaulalo島の東海岸から数百メートル離れた場所にあるThree Sisters島群を訪れた際に発見した。「このような意義深い発見は、科学者や探検家にとって究極の夢である。海洋保全の施策決定に影響を与えることが期待されるこのメガサンゴが、美しいソロモン諸島で発見されたことを嬉しく思う」とPristine Seasの遠征隊長Rose氏は語る。科学者もソロモン諸島の人々も、この発見が生態系や気候危機において果たす重要な役割に注目が集まることを期待している。ソロモン諸島のマネレ首相はナショナルジオグラフィックに対し、「海は私たちの生活を支え、国家経済や地域社会に多大な貢献をしてきた」と語った。現在は海洋のわずか8.4%が保護下にあるのみとされているが、海洋が二酸化炭素汚染の吸収源としての役割を維持し、何億もの人々に食料や経済的利益、雇用を提供し続けるためには、世界は海洋の少なくとも30パーセントを保護すべきであるとの科学的研究を基にした提言がある。特に、サンゴ礁は活気あふれる水中都市のようで、地球上の海洋生物の4分の1を支えている一方で、沿岸地域社会の防衛の第一線としても機能し、強力な波や嵐から緩衝する役割も果たしているという。世界屈指のサンゴ研究家であるEric Brown氏とPristine Seas探検隊員である科学者は、「このような大型の成体サンゴ群落は、高い繁殖能力により、サンゴ礁生態系の回復に大きく貢献する」と述べている。(Radio New Zealand/NOV15, 2024)
ソロモン諸島
【環境・気候変動】
世界最大のサンゴが発見される(ソロモン諸島)
2024.11.15