サモアの政府及び環境保護機関は、ニュージーランド海軍の艦船がウポル島南岸沖で火災を起こし沈没したことを受け、警戒態勢に入っている。専門の潜水及び測量船であるHMNZS Manawanuiは、10月5日の夜にサンゴ礁の調査を行っていた際に、サンゴ礁に衝突した。乗組員及び乗客75名は、救命いかだや救助に駆けつけた他の船によって船から避難した。ウポル島南海岸の住民は、HMNZS Manawanui から流出した石油や化学物質が地元の環境やビジネスに壊滅的な被害をもたらすのではないかと懸念している。地元当局はこの事故を受けて、環境アセスメントを実施している。「今のところ、海岸への直接的な影響は最小限にとどまっているように見えるが、潮や海流によって状況が変わる可能性があるという。何か問題があれば確実に把握し、海が危険な状態であればお客様が海に入らないよう注意を払っていきたいと考えている。」とマニオナのCoconuts Beach Clubのマネージャー Rose氏は語り、観光の目玉であるウミガメの生息地であるラグーンへの影響を懸念している述べた。地元のManu Percival氏は、モーニングレポートの取材に対し、「船が沈没した場所から内陸には巨大なラグーンがあり、そこにはさまざまな動物が生息している。それらの動物もすべて影響を受けるだろう。その海の一部には、ウミガメが食べる海草もたくさんありその海域は危険なことで知られていた。」と語り、「地元民はみんな、波が砕ける場所は迂回していた。」と艦船の航行経路について懸念を示した。ニュージーランドのラクソン首相は、環境への影響を最小限に抑えることに尽力しており、流出防止キットを携行したチームが10月6日の夜に現場に向かい、油の流出による影響を最小限に食い止める作業を行ったと述べた。また、10月7日にはさらに多くのチームが現場に向かう予定であると語った。(Radio New Zealand/OCT07, 2024)
太平洋地域
【環境・気候変動】
地元住民は被害を懸念、NZ海軍の多目的支援艦沈没後、異臭の報告も(太平洋諸島)
2024.10.11