中国による弾道ミサイル実験は、仏領ポリネシアのマルケサス諸島から700キロメートル離れた地点の排他的経済水域(EEZ)の外側で落下したと報告されている。中国は、フランス、オーストラリア、ニュージーランド、米国などの太平洋諸国に事前に通告していたと発表した。中国が太平洋にミサイルを発射したのは40年以上ぶりのことだが、スタンフォード大学シニアフェローのPanda氏は、中国は定期的に長距離ミサイル実験を行っていると述べた。先週のミサイル発射以来、オーストラリア、日本、ニュージーランド、フィジー、パラオなどの国々が、太平洋地域の安定性に対する潜在的な影響について懸念を表明している。地元では、仏領ポリネシアの独立派大統領Brotherson氏も懸念を表明し、「この打ち上げに関して私たちの立場を表明し、また、私たちの海域に向けられた打ち上げであるにもかかわらず、その事実について知らされていなかったことへの失望を伝える手紙を、私自身が中国総領事に直接渡すつもりだ。」と述べた。ミサイル実験の後、仏領ポリネシアでは中国による中華人民共和国建国75周年を祝う催しが開催された。中国総領事であるLixiao氏は、この祝賀会で記者団に対し、打ち上げは「年間訓練プログラムの一部」であると述べた。一方、祝賀会に招待されていたBrotherson氏は、「我々は、2つの超大国(米国と中国)が互いに監視し、互いを試しながら、太平洋地域に緊張感をもたらしていることを知ってる。そして、我々は、この真っただ中にありながら、大海に浮かぶ米粒のような存在である。」と、地元メディアに語った。この実験に対して、納得していないと発言した数少ない現地政治家の1人が、フランス領ポリネシア選出のフランス上院議員Teva Rohfritsch氏だ。祝賀会の後、彼はマクロン大統領を含むフランスの最高権力者たちに手紙を送り、懸念を共有し、パリから「明確で強い」メッセージを出すよう求めたと語った。(Radio New Zealand/SEP30, 2024)
仏領ポリネシア
【中国・台湾進出動向】
中国のミサイル実験が外交的衝撃(仏領ポリネシア)
2024.10.08