パラオのウィップスJr大統領は、中国が台湾との関係を断ち切らせるために「観光を武器にしている」と,今週北太平洋を視察中のピーターズ・ニュージーランド副首相兼外相との記者会見で語った。「台湾との友好関係は違法であり、台湾を承認するべきでない」と公然と中国から言われているという。ソロモン諸島とキリバスでは、2019年と2020年に台湾から中国に同盟関係を変更し、ナウルは今年1月に同盟関係を変更した。その結果、太平洋諸島における台湾との同盟国はパラオ、ツバル、マーシャル諸島の3か国だけとなった。最近では中国はパラオに圧力をかけており、パラオのGDPの半分以上は観光によるものだが、中国は観光客の数を減らしていると言う。さらに、パラオは「中国と国交がない」という理由で、今年初めにマカオで開催された太平洋アジア旅行協会の年次サミットにも出席できなかった。こうしたことを受けて、台湾はパラオの観光産業を支援するために航空便数を増やしたという。ウィップス大統領は、「中国は 「我々と一緒なら、可能性は無限大だ。必要なものはすべて提供できる。」と主張する。しかし、経済発展も大事だが、同時に私たちには価値観があり、パートナーシップがあり、台湾との関係は私たちが大切にしているものなのである。」と語った。また、パラオはミクロネシア連邦、マーシャル諸島とともに、2024年3月にバイデン大統領によって署名された米国との自由連合協定(COFA)を結んでいる。(Radio New Zealand/AUG15, 2024)
パラオ
【中国・台湾進出動向】
中国が台湾との関係に影響力を行使(パラオ)
2024.08.16