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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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発言力を高める:初の外交政策文書(バヌアツ)

サルワイ首相は7月3日、太平洋島嶼国の非同盟の立場を示した初めての国家外交政策を発表した。取材に対し、サルワイ首相は外交政策はいくつかの理由から国にとって必要不可欠なものであるとし、この政策文書では、バヌアツが太平洋の勢力争いに「不本意ながら」巻き込まれ、その結果、外交に大きな負担が課せられている事に触れている。52ページに及ぶその政策文書では、バヌアツの主権を促進し、その国境を守ること、また効果的な二国間、地域及び国際協力と貿易を通じて、国内外におけるバヌアツの人々の繁栄と幸福を高めること、そして青い太平洋大陸の責任あるメンバーとして、安定した安全で豊かな地域を促進すること、さらに重要な世界的課題に対する国際協力を通じて、世界の幸福に貢献すること等を挙げている。そして、国際的な危機や人道的問題をどのように管理するかについても述べている。グリフィス大学非常勤准教授Cain氏は、RNZ Pacificに対し、政策文書の発表を通じてバヌアツの価値観、利益、資源の制約が何であるかを明確にすることで、バヌアツ自体がこの地域の地政学的対立に関する議論を練り上げ、微調整することができるようになると考えていると述べた。また、Cain氏はこれはバヌアツの文書であることを明確にするために、重要なことが述べられ、繰り返されていると指摘する。そのひとつは、非同盟運動のメンバーとしてのバヌアツの立場について多くの言及があることであるという。つまり、非同盟の立場はバヌアツが「とても大切にしている」ことであり、この種の考え方や外交政策活動の「基盤となるもの」であると述べた。そして、文書の中で目立ったのは、バヌアツが領有権を主張する最南端の島々であるマシュー島とハンター島のフランスとの国境紛争問題へのいくつかの言及があったことである。いずれにせよ、バヌアツらしさが感じられる外交政策文書であるとCain氏は述べている。(Radio New Zealand/JUL11, 2024)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/521759/first-ever-foreign-policy-document-elevates-vanuatu-s-voice