オーストラリアのニュース配信会社であるAAPは、中国に取り込まれつつあるキリバスから、オーストラリア政府関係者が締め出されていると報じた。オーストラリア外務省高官によれば、ビザの申請が長引いたり拒否されたりする一方で、キリバスとの条約締結に向けた作業は無期限に中断されているとのことだ。これは、マアマウ大統領政権2期目が破たんし、キリバスが選挙を控えるなかでの出来事である。2022年、マアマウ大統領は外交関係を台湾から中国に切り替えるよう画策した。AAP 通信によると、オーストラリアからキリバス警察に贈られたガーディアン哨戒艇の運用を監督していたオーストラリア海軍士官も、書類提出が遅れたために国外退去となり、2年間の出国禁止処分を受けという。2022年初めに署名された覚書に基づき、2023年7月までにオーストラリアとキリバスの間で新たな包括的二国間戦略的パートナーシップ協定の最終文書が合意されるはずだった。しかし、新政権が選出されるまで待ちたいというマアマウ大統領の意向により、話し合いは棚上げされている。また、警察兵舎の拡張や訓練を含む現地サービスへの支援も約束されていたにもかかわらず、少なくとも2024年初頭から、中国の制服警官が地域警察活動や訓練に参加しているという。(Radio New Zealand/JUL09, 2024)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/521858/australia-s-ongoing-struggles-with-kiribati