太平洋諸島フォーラム(PIF)は、ニューカレドニアで続く騒乱とフランスの対応に深刻な懸念を抱いている。地元メディアは、「悪夢」のような光景が続いていると報じており、建物はいまだに放火され、厳重な警備にもかかわらず道路は封鎖されている。フランス全土から数千人の増援部隊が派遣され、独立派の指導者数人が逮捕。フランス本土の刑務所に送られた。太平洋諸島フォーラム事務局長ワンガ氏は、PIFは「現時点で平和と安定を維持しようと最善を尽くしている」と語っている。ワンガ氏によればPIF議長がニューカレドニア大統領に働きかけ、三者会談を開きたい旨を伝えているという。また、来月トンガで開催予定のPIF首脳会議に向けて、フランス政府とも連絡を取り合う努力をしているという。一方で、Véronique Roger-Lacan駐太平洋フランス大使は、PIFは重要な地域関連組織であると認めつつも、その関与が生産的かどうかについては疑問視している考えを明らかにしている。またワンガ氏はニューカレドニアに配備されている武器や装甲車の動きも懸念している。彼は、太平洋の指導者たちは対話を通じて解決したい他の問題を提起していると述べ、現在、投獄されている者、拘留されている者、そして(フランス)本土にいる者についても懸念していると述べた。Macmilllan Brown Centerの太平洋研究の特任教授であるRatuva氏は、フランスの軍事化に関して懸念を表明している。Ratuva氏によれば、フランスが植民地を必要とするのは、それが世界的な壮大さを感じさせるからであり、フランスが太平洋の領土を維持できるということは、海域面積で世界第2位の国になるということである。ニューカレドニアには3000人以上の治安部隊が配備され、機関銃装備の装甲車も派遣されている。独立賛成派は独立への道が必要だと主張し、パリは独立だけが解決策ではないと主張している。そして、事をさらに悪化させかねないのは今回のフランスの選挙結果として右派が勝利をしたことだと指摘する。このような状況下において、太平洋諸島フォーラムは、7月16日から18日まで日本で開催される第10回太平洋諸島首脳会議の際に、次のステップを決定することを表明している。(Radio New Zealand/JUL3, 2024)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/521187/truly-concerned-pacific-islands-forum-on-france-s-handling-of-new-caledonia-crisis
ニューカレドニア
【経済・社会動向】
太平洋諸島フォーラム(PIF)、フランスのニューカレドニア危機対応を懸念(ニューカレドニア)
2024.07.08