太平洋諸島フォーラムの前議長ブラウン氏は5月、海底採鉱の問題に関して、昨年ラロトンガで開催された首脳会議の成果のひとつが、全フォーラム加盟国による「タラノア」(太平洋協議プロセス)であったとメディアに語った。この話し合いは、海底採鉱に反対の立場をとる国々の懸念に対処することを目的とするだけでなく、クック諸島のような海底「鉱物」に既得権益を持つ国々の意見も聞くことを目的としている。ブラウン氏は、タラノアは今年後半に開催される予定だと述べ、「フォーラムとしての統一見解を持てるように、各国が互いの立場をよりよく理解することを望んでいる」と語った。また、「統一見解ではないかもしれないが、海洋保護に関して加盟国から提起された懸念に対処するための集団的見解になることは間違いない。」とした。そして、「太平洋諸島フォーラムが主催するこのタラノア・セッションを通じて、海底鉱物に関する具体的な立場をより明確にすることができるはずだ」と言及した。元太平洋諸島フォーラム事務局長のプナ氏は、この問題に関して各国が自国の立場を決定する主権的権利があると述べた。プナ氏によれば、この問題に関してはフォーラム内でも見解の相違があり、その相違は尊重されているという。クック諸島にとって、海底鉱物は排他的経済水域(EEZ)内にある。「主権を尊重することを貫けば、クック諸島は問題ない立場にいる。」とした。プナ氏によると、ブラウン首相は最近アテネで開催された海洋会議で、クック諸島には環境の安全性、保全、持続可能性を確保するための枠組みがあると強調した。「つまり、自由放任ではない。私たちは、そのような状況下でも環境保護が確実に行われるような仕組みや枠組みを持ってる」とプナ氏は語った。(Pacific Islands News Association/JUL02, 2024)
https://pina.com.fj/2024/07/02/talanoa-key-to-forums-seabed-mining-approach/
太平洋地域
【鉱物資源開発動向】
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