ソロモン諸島出身の季節労働者らが、賃金天引きにより給与がゼロになった週があった件で元雇用主を相手取って裁判を起こした。ニュージーランド労働組合評議会は、季節雇用(RSE)労働者が「最低限の権利を著しく侵害されている」と指摘している。その理由は、「多くの場合、季節労働者らは裁判を起こすだけの資金がなく、ビザによって雇用を拘束され、労働組合もなく、英語も話せないことが多いためだ」と言う。前述の訴訟は2020年に始まり、2018-2019年シーズンとその前後の数年間にピック・ホークス・ベイで働いていた3人のソロモン諸島出身者が原告となり現在もなお争われている。労働評議会によれば、「季節労働者が雨具などの代金を支払わされているという事は、実際に起こっており、これは、雇用主が署名した労働協約に反しているばかりでなく、ニュージーランドの安全衛生法にも反している」と訴えている。また逆に、労働者は通常の生活のためであれば、経費を控除することができ、経費の控除はニュージーランド移民局に提出しなければならないとも述べている。(Radio New Zealand/MAR20, 2024)
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【経済・社会動向】
ニュージーランドにおける季節労働者が「搾取」の対象に(太平洋諸島)
2024.03.22