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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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2024年に成長鈍化 – 世界銀行報告書(太平洋島嶼国)

太平洋地域の経済成長は、国境閉鎖解除によるコロナ後の好景気の後、他の新興市場に比べて遅れると予測されている。世界銀行の最新報告書「太平洋経済報告(Pacific Economic Update)」によると、2022年の9.1%という歴史的な高成長の後、2023年の成長率は5.5%に減速したという。この報告書には、ミクロネシア連邦、フィジー、キリバス、マーシャル諸島、ナウル、パラオ、サモア、ソロモン諸島、トンガ、ツバル、バヌアツの11の太平洋島嶼国の経済が含まれている。2024年と2025年には、太平洋島嶼国の成長率は引き続き減速し、2024年には3.5%、2025年には3.3%になるとの予想がされている。世界銀行のシニアエコノミストであり、報告書の執筆者の一人である Singh氏は、「抜本的な改革と継続的な国際的支援がなければ、投資見通しが低迷する中、成長はこの低成長のまま頭打ちになると予想され、これが我々の懸念するところであり、太平洋諸国は生産性を向上させる必要がある」と述べた。彼女は、「重要な提言のひとつは、太平洋諸国が経済を多様化させることであり、インフレは太平洋諸国の経済を圧迫し続ける。近隣の貿易相手国であるオーストラリアやニュージーランドではインフレが高止まりしており、太平洋島嶼国は域外からの商品に大きく依存しているからだ。また、新型コロナウイルス感染拡大により、貧困層や社会的弱者が最も大きな打撃を受けた」と主張する。しかし、報告書によれば、教育によって太平洋諸国は貧困層の増加などの経済的課題の解決策を見出すことができるようになるという。世界銀行の主席エコノミスト Sondergaard氏は、「太平洋地域が持つ最も重要な資産は、天然資源ではなく人々である」と述べている。トンガの教育を改善するためのプログラムに1ドル投資するごとに約12ドルの見返りがあるとの例をあげている。(Radio New Zealand/MAR06, 2024)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/510988/pacific-island-countries-growth-to-slow-down-in-2024-world-bank