海綿に関する研究により、地球の気温上昇はすでに1.5度を超えている可能性があることがわかった。西オーストラリア大学が中心となって行った研究では、古代の海綿に保存されていた300年分の海水温の記録を解析した。研究代表者のMcCulloch名誉教授は、「この記録から地球温暖化が0.5度過小評価されていることが明らかになった」と述べた。つまり、気候変動に関する政府間パネルが推定した2020年までに世界の平均気温が1.2度上昇していたのではなく、実際にはすでに産業革命前のレベルを1.7度上回っていたという。McCulloch名誉教授は、「気候変動の時間軸は、私たちの発見により約10年早まった。つまり、私たちが10年後に起こると考えていたことが、実際に今起こっている。」と述べる。この事から、McCulloc名誉教授は、気候変動対策として、温暖化の上限設定よりも排出量の削減に焦点を当てることを提案している。この研究により、2030年初頭までに排出量を半減させ、遅くとも2040年までにはそれを達成することが喫緊の課題となったと訴えている。(Radio New Zealand/FEB6, 2024)
太平洋地域
【環境・気候変動】
海綿の温度記録から地球温暖化の過小評価が指摘される(太平洋諸島)
2024.02.13