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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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中国による報道干渉を示す暴露メール(ソロモン諸島)

ソロモン諸島の報道規制を試みる中国の動きが、In-depth Solomonsが入手したリークメールで暴露された。

1月15日、ホニアラの中国大使館に勤務するLin外交官は、アイランド・サン紙のオーナーであるLoji氏に電話をかけ、同紙がその日の号の6ページに掲載した総評記事に対する中国大使館の「懸念」を伝えた。その記事は、台湾の新総統に選出された頼清徳氏に関するもので、彼の勝利が中国と西側諸国にとって何を意味するかについてだった。

その「懸念」の内容は、Loji氏がアイランド・サン紙の編集スタッフに宛てた電子メールで明らかになった。Lin外交官は台湾での選挙に対する中国のスタンスに関するいくつかの記事をLoji氏に送り、「我が国の立ち位置に従って足並みを揃えよう」と伝えてきた。そして、中国はアイランド・サン紙のスポンサーでもあるのだからと言及していた。

1月14日にLin外交官は、ソロモン諸島の主要報道機関のオーナーや編集者にメールを送り、台湾の選挙結果に関する報道への協力を求めたていた。つまり、台湾の選挙に関する報道で台湾を国としてみなすこと、および、台湾総統という肩書は、一帯一路の政策と国連決議2758の精神に反するものであるという主張だった。また、Lin外交官は同じメールで、台湾の選挙結果に関する国務院台湾事務弁公室と中国外交部の2つの論評を送り、翌日の新聞に掲載するよう要請した。

そして過去2年間、中国はアイランド・サン紙とソロモン・スター紙に財政支援と数千ドル相当のオフィス・メディア機器を提供してきた経緯がある。メディアをコントロールしたり操作しようとする試みは、国民の情報を得る権利を損なうもだとして、ソロモン諸島メディア協会(MASI)は中国に対し、メディアの独立性を尊重するよう求めている。MASI会長のKekea氏は、「メディアは民主主義の第4の柱であり、独立性を保つことが重要だ」と主張する。「資金援助に感謝することは当然だが、資金を提供している外部団体が自分たちの意図や地政学的闘争のためにメディアを利用することを許すことであってはならない」と述べる。(Radio New Zealand/JAN23,,2024)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/507277/in-depth-solomons-leaked-emails-show-china-s-media-interference