1月9日の新内閣宣誓式に続き、新政権の最初の仕事は、2つの非常事態宣言(SoE)を発令する事となりそうだ。
ある閣僚によれば、非常事態宣言は①「人々が飢えている」キリ島のためのものと②首都圏で進行中の電力危機に焦点を当てるためのもの、とのことだ。これらは、新内閣の宣誓に先立って、今週の初めに議論されたもので、今週末の新政府の最初の閣議で、キリ島と首都があるマジュロ島の非常事態宣言が正式に発表される予定である。
核実験の影響から非難してきた何百人ものビキニ島民が住むキリ島への資金援助は、ビキニ島民移住支援ファンドが破綻したために無く、島の人々は日々の生活に必要な食料や発電所用の燃料の配給に頼ってきた。しかし、定期的な配給はこの半年の間に途絶え、離島の数百人の住民を支援するための資金がKBE(Kili-Bikini-Ejit)地方政府にはない。ハイネ大統領は、議会でKBEコミュニティの代表を務めるGasper Jr.文化・内務大臣とPaul財務大臣を含む、閣僚やその他の指導者の代表団と共に1月12日にキリ島に赴き、地域住民と面談し、現状を視察する予定である。こうしたキリ島の件に関して、マーシャル諸島ジャーナル紙の記者は、20年前にナウルの巨額の信託基金が破産したときの状況に似ていると述べ、" 金持ちからボロ雑巾へ" と記事の見出しに書いた。
二つ目の非常事態宣言は首都における電力危機に関してだ。 マジュロでは先週から週末にかけて繰り返し停電が発生し、電力危機が続いている。マジュロでは、24年前から最長で42年前の発電機を使用しており、常に故障が発生している。先週末、発電所の技師らが電力供給に重要なエンジンの修理にあたったため、マジュロの両端地域において30時間の停電が発生した。(Radio New Zealand/JAN11, 2024)