NIWAは、この地域で今シーズン、9〜14個のサイクロンが発生すると予想している。このうち4〜8個は持続風速が時速119キロを超える猛烈なものになると予想されている。NIWAの気象学者Noll氏は、エルニーニョがその危険性を高めているとし、「我々が注意するべきは、サイクロン数ではなく暴風雨がより強いものになる可能性があるということだ」と述べた。エルニーニョは、フィジーやクック諸島など、国際日付変更線の近くや東側でのサイクロン活動のリスクを高める傾向がある。NIWAの南西太平洋熱帯低気圧予報によると、バヌアツ、フィジー、クック諸島北部はサイクロン活動リスクが高まっており、フィジー、ワリス・フツナ諸島、トンガは3〜4個、クック諸島、ニウエ、サモア、トケラウは2〜3個のサイクロンが発生すると予想されている。太平洋諸島の島民に対し、それぞれの国の気象サービスと連絡を取り合うようNoll氏はアドバイスしている。たとえサイクロンからかなり離れていても、海面上昇やうねりという形で浸水を引き起こす可能性があるとのことだ。太平洋は、エルニーニョとは正反対のラニーニャ現象から脱したばかりである。ラニーニャは冷却期であるのに対し、エルニーニョは南米沖の東太平洋の海水が温暖化する時期である。Noll氏は、各国政府は、関連機関を通じて、コミュニティ・グループやNGOとともに、熱帯サイクロンへの備えと対応計画を強化すべきであるとしている。(Radio New Zealand/OCT18, 2023)
ニュージーランド
【環境・気候変動】
NIWA(ニュージーランド国立水圏大気研究所)太平洋のサイクロン勢力に警告(ニュージーランド)
2023.10.20